山陰山陽の滝旅 #22


滝めぐりは山口県山口市から周南市へ。


国道沿いの滝。

犬鳴きの滝
沢からの急峻な流れが滝となっています。

この日二つ目の"犬鳴(き)の滝"、『き』の字の有無で区別するのでしょうか?

そう言えば………
犬を冠した滝は、犬戻とか、犬落とか、犬飼とかありますが猫猫は無いなぁ。

にゃんこは水嫌いだからかな?

今まで訪れた滝で猫の滝は思い浮かびませんでした。

……が、搾り出しましたよ。

三重県の"訪れたい渓谷"にありました。にゃんこ滝猫『猫滝』。今の自分には難易度の高い滝(渓谷)ですが、いつかは訪れたい滝なのです。

同名滝シリーズ、『犬』の次は『魚』
入り口は県道沿いにありますが、駐車場は無いので少し下った路肩の広いスペース、滝の看板の前に停めました。

噂に聞いていた「ずっと激下り」。この日はアプローチの長い滝は行ってませんが、個々の滝のアップダウンで疲労は累積していました。

沢筋まで延々と下って帰路は登りきれるだろうか………心配です。

下りに下って左岸から滝前に。

魚切の滝

視界の全部が魚切の滝で良いでしょうか?

最上段の落ち方が独特、左右から寄せられて水の密度が上がります。

あとは段々になって流れ落ちる。

滝前付近に平坦なスペースは見つからず、渡渉も厳しいです。

遠くから目を凝らして、ただただ滝を見ていました。

帰路はゆっくりと、少しずつ、着実に登りましょう。

こんなに捻れて大丈夫?

標高差60m あと少しです。オレンジ色のガードレールがゴール。

東日本で言う『魚止(留)の滝』がこちらでは『魚切の滝』で、意味・由来はどちらも同じです。

もうひとつの魚切の滝へ。

入り口の直ぐ手前に駐車スペースあります。

沢沿いのなだらかな遊歩道を徒歩数分。

所々の淵に癒されます。

滝に到着しました……おお!

魚切の滝(中須)
落差10m とは思えない堂々とした滝。

大きな岩でクリアに見えないのですが、この優しい雰囲気は何なのだろう?


滝前は足を掛けるのも憚るような苔岩と、おそらく深い澄んだ水路で動き回ることができません。

幅広い滝の "ドドドドど~"っていう滝音は、迫力ではなく『優しい和』を感じさせる音でした。

何事も無かったかのように穏やかに流れていく水。

背伸びしても向こう側は見えない。

岩間に体をねじ込んで覗き込んでも着水はチラリ。

勿論、当日の様々な条件が重なった結果の目の前の滝ですが、虜になってしまったような気持ちでした。

木漏れ日の、せせらぎの遊歩道を安らぎながら歩いて戻りました。

魚切の滝はまだありますが、二つにしてこの日の最後の滝へ。少し移動距離がありました。

もう少し走ると瀬戸内海………
国道437号線の公式な滝の標識に従って林道に進むと、数百メートルで滝の入り口。

かなり先でUターンして、更に駐車場で何度も切り返して方向転換。

え?……周辺には「白糸の滝」「住吉の滝」があり「雄滝」と合流して「雌滝」となりこの4つの滝を総称して岩尾の滝………。


現地に着いて知る事実。
取り敢えず滝に。

岩尾の滝
谷は早くも日影となって薄暗く、背後には観音様が沢山いらっしゃって見られているよう。

落差16m 滝に打たれると「肩こり」「腰痛」「のぼせ」「脚気」に効くと効能が記されている珍しい滝です。


腰痛持ちなので腰を重点的に打たれたいところではありましたが………


落ち口近くの恐竜の背中のような段々の岩が良いなぁ。

滝の真ん中に核心の滝が落ちています。

右岸から見たら印象は変わるのではないかと。

背中に気配を感じながらの滝見は、どうも落ち着きませんでした。個人的には昼間の明るい時間帯の訪問をお奨めします。

あと他の三滝については情報も少なく、こちらは探索系滝ヤさんにお任せしようと思います。

駐車場に戻って沢靴を脱いで行動終了、岩国に向かいます。

この日は何故かカレーが無性に食べたくて、岩国駅前のCoCo壱に。岩国が近づくと渋滞で脳内はカレーライスだらけに。

そんな時
道端に見慣れた黄色いあの看板!
素早く逆ハン切って駐車場に。

CoCo壱番屋 南岩国店
豚しゃぶカレーのビーフソースで辛さは普通、ライスは400g、なすとスクランブルエッグをトッピングしてセットサラダはシーザーサラダで………いつものオーダー。

ここは米軍基地も近く、異国のご家族連れが多数、お子さんが美味しそうにカレーを食べているのが微笑ましたかったです。

まだ明るかったので………錦帯橋へ。

GWは日没後ライトアップがあるようで、夕暮れの川原駐車場には多くの車が停まっていました。


錦帯橋

自分はライトアップに関心は無く、ありのままを見たくて。


最初に橋が架けられてから350年近く。

この水の一部はきっと何処かの滝を落ちてきている。

橋のたもとでブルーのライトが点灯したのを見届けて駐車場を出ました。これで山口県ともお別れです。

天然温泉 宮浜 べにまんさくの湯
露天風呂の直ぐ下に山陽本線の線路があります。

この夜は、およそ100kmの夜間長距離移動。車中泊は広島県三次市の道の駅 ゆめランド布野にて。


【まとめ】

◯2024.5.2 ひとりで。

◯天気は快晴。暑いくらい。

◯国道沿いの犬鳴きの滝。

◯激下って魚切の滝。

◯もう一つの魚切の滝は和のテイスト。

◯背後に気配を感じながら岩尾の滝。

◯錦帯橋で山口県を締める。


◯訪れた滝

○犬鳴きの滝:山口県周南市

○魚切の滝:同上

○魚切りの滝:同上

○岩尾の滝:山口県柳井市