山陰山陽の滝旅 #13


滝旅は4日目。

現地は10時頃から雨の予報です。

道の駅 瑞穂 で早起きして出発しました。


この日の訪瀑予定から千丈渓を最優先に。


でもその前に………
一つだけ気になる滝に寄りました。
標識など一切ありませんが、Goggle Mapには正確に表示されいます。

入り口付近は昔道のよう、滝慣れた方なら見落とすことはないと思います。

踏み跡を進めば2分で滝。

蜘蛛居滝
急峻な岩場を落ちる滝。

更に下流も落ちているのかも。

全容が不明な滝なので、目の前が一部なのか全部なのかもわからず。

ただ水の流れは多彩で面白かったです。

岩の質も異なるようで。

なかなかに見応えのある滝です。

この蜘蛛居滝を知るきっかけとなった我流天晴さんの記事では、右岸一枚岩からも水が落ちていて絶景なのですが、この日その滝は見えませんでした。

千丈渓。
5年前に近くまで来ましたが、通行止め情報などで諦めていました。入り口が東西2つあって、全ての滝を効率的に巡るには、どうしたらよいのだろう?……その答えが無いまま来てしまいましたが、雨なので "邑南町側から上流側の滝を周回" と踏ん切りがつきました。

お手洗いのある公式の駐車場?から一の滝を過ぎて車止めまで難なく入れました。手前に広い駐車場があり誰もいません。

車止めからおよそ1km、以前の車道?を歩きます。上流からなのでなだらかに下っています。

車道は所々、荒れた遊歩道の様相。徒歩なら何ら問題ありません。

ここで白藤滝、紅葉滝へ遊歩道から渓谷に下降します。

更に鉄の階段を降りて二つの滝の間に降り立ちます。

うぉっ! 紅葉滝の落ち口です。

滝の迫力と深い渓谷のため足がすくみます。

下流には白藤橋。後程、橋の上からも眺めます。

集水域に人里や田畑があるせいか、渓谷の水は濁っていました。

チラリと見える白藤滝。正面に立つには紅葉滝の滝頭を渡らなければならず、水量をみて断念しました。

階段を登って遊歩道に復帰。

滝横の遊歩道を白藤橋へ。

橋の中ほどから距離はあるものの、二つの滝を正面から見ることができました。

紅葉滝 / 白藤滝
奥が白藤滝、手前が紅葉滝です。

二つの滝を合わせるとなかなかのスケールです。

紅葉滝は横凹凸の岩壁を弧を描くように流れ落ちていました。滝音が響き水量を感じます。

渓谷で最も美しいとされている落差40m の白藤滝。

やはり紅葉滝の滝頭を渡らないとクリアには見えないようですね。残念です。

当初はここで引き返すつもりでしたが、まだ雨は落ちてこないので大淵まで行ってみることにしました。
白藤橋から左岸の遊歩道を下ります。下るということは後でどこかで登るという事で。

途中、幾つかの名前のついた淵がありました。

おそらく大淵の直ぐ上流あたり。明るく開けて小滝とともに雰囲気の良い空間。

滝や淵に名前は無さそうですが、しばし見とれていました。

反対側は大淵の滝の落ち口です。

大淵には左岸の遊歩道を更に下って、たたずみ橋の手前で川原に降りて上流に進みます。

大淵(の滝)

広大な滝つぼの淵なので"大淵"ですが、滝ですね。


渓谷の豊富な水量は落ち口の圧縮から解放されて勢いを増して落ちているよう。

滝は右手に向かって落ちて、淵は左に広がり流れ出ていきます。

たたずみ橋を渡って右岸の遊歩道に。

渓谷を見たり、小滝をみつけたり。

この遊歩道を下流側に進むと林道に上がる分岐があるハズですが………

結構歩きましたがありません。
見落としたのでしょうか。

漸く林道側斜面に延びる、薄い踏み跡程度の道?を見つけ登りました。最後は強引に這い上がりました。

分岐には何の表示も無かったし、這い上がった林道にも目印は見当たらず正しいルートなのかわかりません。

ここでシトシトと雨が降ってきました。

所々、自然に還りつつある荒れた車道。帰路は登りなので、なかなか進めません。

葉っぱから雨水が滴る頃、やっと白藤滝への入口まで戻ってきました。

雨具を着るか迷いながら必死に歩いて車止めに帰着。

直ぐに出発して林道の一の滝が見えるポイントまで移動。

一の滝
三段の勇壮な滝なのですが、あいにく下段は木陰で良く見えません。

それぞれが好き勝手な方に落ちる三段。お釜もあるので全景は壮観だろうなぁ………と。

最後に橋を渡って退渓となります。この下流にあの大渓谷があるなんて信じられない穏やかな流れでした。

今回はこんな感じで周回しました。
全ての滝を楽して網羅するなら邑南町側から周回、江津市側から周回と考えていました。一の滝が離れた地点にあるので、自分に江津市側からの5kmピストンはきつい。

近くには他に会いたい滝もあるので、また次の機会に下流側も周回してみようと思っています。

なお、車道や遊歩道はあまり人が歩いていない様子で、所々、荒れていました。歩かれる方はご注意ください。

天気予報は本降りの雨。
この日の滝めぐりはここまで。
雨の日プランの一つ。
山口県長門市の神社へ。

180km先、所要時間は3時間30分。
初めて走るエリアなので楽しいドライブですが少し寂しい。こんな時、相棒と話せたら良いのに。数年後にはナビやディスプレイオーディオにA.Iが搭載され、好みのタイプの相棒が話し相手になってくれたりするのかな?

神社に着くと雨は一時的に上がり、観光の人で賑わっていました。

元乃隅神社⛩️
青空ではありませんが。

神社の賽銭箱は5mの鳥居の狐の間にあります。皆さん苦労していましたが2投目で成功しました。

社殿で御朱印をいただき、早速123基の鳥居をくぐります。


帰路のことは考えまい。

滝とは異なる水と岩の造形。

龍宮の潮吹きは見れませんでしたが、『こんな自分ですがどうですか?』と。滝とは異なる思いが込み上げてきました。

『海のバカ野郎!』と叫びたくなることはありますが、『滝のバカ野郎!』は無いですよね(笑)。

再び雨。
急いで相棒に戻りました。


湯免温泉 うさぎの湯♨️
柔らかいお湯に浸かってサッパリと。

ガスト
夕食は長居できるのでファミレス ガスト。翌日以降の行動を再確認したり、滝での出来事をメモしたりして過ごしました。

車中泊は山口県萩市の道の駅 うり坊の里 katamataで。雨の夜の道の駅では完全にひとりぼっちでした。少し心細かったけど、相棒の屋根を叩く雨音に癒されました。


【まとめ】

◯2024.4.29 ひとりで。

◯天気は曇り後雨。

◯全容不明の蜘蛛居滝。

◯雨まで千丈渓の上流を周回。

◯いつか下流の滝も訪れたい。

◯元乃隅神社の赤い鳥居。賽銭投入。


◯訪れた滝

○蜘蛛居滝:島根県邑智郡邑南町

千丈渓:同上

○一の滝

○白藤滝

○紅葉滝

◯大淵