山陰山陽の滝旅 #5


滝旅は2日目です。


この日は三つの候補がありました。

その中から朝一番で鳥取県の大山滝に行くことを、前日に決めていました。


昨晩は最寄りの鳥取県の道の駅 犬挟で車中泊しました。涼しくて静寂の中でぐっすりと眠れたので寝覚めもバッチリ。


大山滝は2017年7月に訪れていますが、午後遅めの出発で観瀑台で姿を一目見て引き返していました。



目標未達……滝つぼまで降りなかったことを、ずっと激しく後悔していました。


それから7年も経ってしまいましたが、この日、滝前・滝つぼを目指すことになったのです。


GW初日で混雑を心配していましたが、一向平の登山口は閑散としてヒトを見かけませんでした。

よしよし。
準備して意気揚々と出発。

えっ?通行止?

一瞬、気絶しそうになりました。
ちゃんと迂回路がありました。

あとでお聞きした話しですが、約400段の下降階段を整備されているそう。階段の整備はことのほか大変で、さらに『ワンちゃんが降りられない』などの苦情?もあるらしく、迂回路が今後メインになるかもとのことでした。

この迂回路が、以前、るーさんが歩かれた道なのですね。

なだらかに下っていく道。軽快に歩けます。

しばらく歩くと谷から滝音が聞こえ、吊り橋が見えてきました。

吊り橋の下には堰堤と鮎返しの滝。

大山滝吊り橋。

滝はあの崩壊地の少し先辺り。加勢蛇川を遡行しても面白そうだけど、行けるのだろうか?

橋を渡り鮎返しの滝分岐を過ぎると、延々と登りが続きます。

二度目で勝手がわかっているので、ゆっくりとマイペースで歩けました。

ダラダラした登り。

風雪に耐えている古い解説板。三段が二段になったあらましが記されています。

登山道から分岐して少し下ると観瀑台。

再びやってきました。一息ついて直ぐに滝前に。

少し急な下りの滝前への山道。

滝が徐々に近づいて胸が高鳴ります。

いよいよ滝前という辺りで、最後に名物?の鎖場が現れます。

そして滝前に立ちました。

大山滝
落差43mの日本の滝百選。やっと滝前に立って対面することが叶いました。

下段のU字岩の向こうに、かつて二段の滝は一段直瀑となって凛々しく落ちていました。

滝つぼの水は青をイメージしていましたが、雪解けで乳白色の淡い青。

何千年後、何万年後、この滝の姿はどうなっているのか………想像は面白い。

この季節は苔の主張が強いですね。

立体的な岩の形も個性的。

勿論、柱状節理もあります。

下流から滝前空間。

下流も歩けるものなら歩いてみたいと思いつつ。今日はその時ではないなと。

滝の岩壁とは岩の性質が、素人目には違うように見えます。

草が根を張るということは脆いということか。

滝の右側。登れたら良いことがありそうな気がしたけど、1mほど登ってずり落ちた。

あの一段目の滝つぼを間近に見てみたいなぁ。

一面が滝水に覆われた空間。

水飛沫の落ち口。

盛り上がる滝水。

一段目に思いを馳せました。

滝前には1時間半ほど滞在し、じっくりと大山滝と向き会いました。

滝つぼを目の前に感無量。

何なら半日くらいいても良かったのですが、渋々戻る決断をしました。

登り道の途中から上段滝つぼを遠望。

ああ………。

観瀑台に戻りました。崩壊がこちら側の斜面だったら、大山滝は消滅していたかもしれません。

雪に埋まっていた分だけ、春の草木は闊達です。

およそ900m山道を下り、大山滝吊り橋を渡って900m 作業道を登る。個人的には長い階段の登り降りより負担が少ないルートに感じました。

間も無く一向平キャンプ場。

もし三度目に訪れることがあるならば、秋の紅葉の季節に水が少な目で青い滝つぼを見たいです。

山としても大山はとても格好良い。

今の自分に登頂は無理だけど、滝にはまた会いに来たいなぁ………。

【まとめ】

◯2024.4.27 ひとりで。

◯天気は曇り。

◯7年ぶりに大山滝を再訪。

◯念願の滝つぼまで。

◯上段の滝つぼの縁に立ちたい。


◯訪れた滝

●大山滝:鳥取県東伯郡琴浦町