2017年 最後も西へ晩秋の滝めぐり⑦

海沿いの滝を楽しんだ後、北に向かって進んでいきます。

国道186号に入り峠を越えると、道端には雪が積っていました。

更に、ナビには滝への県道………えっ?
通行止めと表示されている!?

この辺りに滝はたくさんあるので、行き先に困ることはありませんが………

楽しみにしていた滝なんだけどなぁ………

やっぱり駄目かぁ (T_T)。

あ!………そこには "瀬戸の滝までは通行できます" との表示が。まるで僕のために、僕が来ることがわかっていたかような………なんかもう嬉しくて。

滝に想いを馳せながら 3.7kmの林道を運転していきます。そして駐車場に。もちろん誰もいません。

もう時期も時期だし、今の自分にはこれくらいの行程が良いのかもしれません。

沢沿いの遊歩道は落ち葉🍂で埋め尽くされていました。少し寒かったけど心地良かったです。

ここで2/3位です。この橋が無かったらたどり着くのは難しいです。

遅い秋、緑と落ち葉を感じながら20分ほど歩くと滝が見えてきました。
沢の音に混じって、滝の音が少しずつ大きくなっていきます。

二段の落差は47m。昨日の女王の滝もそうでしたが詳細に測量されていました。

瀬戸の滝
見えそうで見えない上段と、曇り空で濃い背景を堂々と落ちる下段。

下段の落ち口は周辺を覆う草が流れのようになっていました。滝の右のこんもりした岩は熊にも見えますが………。

観瀑台から滝つぼに降りて、右に回り込んでみます。
すると下段は更に二段になっていて、上段も含めて三つとも、同じ向き、同じ角度、同じ形に見えるのです。

右岸の岩壁には色づいた木が。

滝つぼは深くざわめいています。

狭い観瀑台で写真を撮って、まわれ~右。

この急斜面、登れるはずなんだけど………。

少し下流側に戻ったところに踏みあとがあり、斜面の上の正面に登ることができました。

下段の頭とほぼ同じ高さから。

上段がよりクリアに見えます。どんどん削って、後退していくのでしょうか? 残念ながら滝つぼまでは見えませんでした。

秘境感がある、いい雰囲気の滝だと思いました。

下流から眺めると、上段は隠れてしまいますが迫力が増します。

観瀑台で遅い昼食、サンドイッチとゼリーを食べて、さようならしました。

楽しませてくれる800m なのです。

水中に落ち葉🍂の群れ、水も綺麗でした。

未明に降った雪、午後にずらして正解だったのかな?

国道に戻り今回の滝めぐりの基点になる安芸太田町方面に。

龍頭峡

追森の滝
水が渇れていたのでしょうか? 高さ126m、かなり見てみたかったです。

念仏の滝
鬱蒼と木々に囲まれた枝沢の滝です。

滝の入り口、良い滝を予感させる標識です。


ナメラ滝
しばし見とれてしまうナメ(ラ)滝でした。

左岸の遊歩道を登って進むと……

二段滝
落差40mの高い滝、少な目の水が細やかな岩を柔らかく流れ落ちています。

滝つぼから上段を見上げて………。

あんなに高いところから落ちてきて、最後だけ末広がりで滝つぼに注ぎます。

対岸の滝見台から見ると、二段滝というのが良くわかります。

本流に沿って進んでいくと、すぐに滝に到着します。

奥の滝
ここは、異次元の空間のよう。岩が滑らかで妖しく光り、その合間を水がさらさらと這っていきます。

滝つぼというか水たまりというか………。

怖いという感覚ではないのですが不思議な滝でした。

小さく浅い滝つぼ。


滝つぼから流れ出す。

いかにも "ここへどうぞ" っていう滝前のお立ち台。

天気の良い日に陽が射すと、この滝はどんな姿を見せてくれるのだろう?

少し距離を置いて、ぼーっと見ていました。

うん、そうしよう (^-^)v!

追森の龍 ラドゴン
何故かとても馴染んでいた龍。

楽しく特別な一日。
そろそろ最後の滝……間に合うかなぁ。
龍頭峡から山の反対側に回り込むようにアプローチ。

山間の集落………と言っても、ここは政令指定都市 広島市です。

どんな滝なのかワクワクするいい名前です。

入り口から10分。日も傾き始め焦る気持ちで長く感じました。

水は龍頭峡と同じような色。

踏みあと程度の遊歩道、後半は斜度を増していきます。

多羅多羅の滝
落差は58m、滝の真下から見ると確かに高い。左側の水の流れのような岩も見事です。

見えているのは下段と中段で、その上に約10nほどの上段があることを後で知りました。

下段を眺め、そろそろ戻ろうかと思った時、
あれ? あんなところに鎖が張ってある?

そう言えば先に延びていた遊歩道。登って行くと、階段の先に5,6m 程のほぼ垂直な鎖場。楽しみながら慎重に登ります。

すると………

更に高いところから、何とも言えない不思議な断崖を水が滑り降りてきます。

水量は多くなく滝つぼや釜もありません。自分が立っているこの場所も滝の一部として、下の段に向けて水が岩を伝います。

滝の一部なのでフリクションが効く足回りで来ないと危ないです。

ナメとは違った岩肌を水は流れて、下の段に導かれていきます。

水の流れるところは明確に岩が露出して、直ぐ脇まで草木が迫っています。

断崖を見て"カッコいい" って思ったのは、初めてかもしれません。

滝の繊細な岩壁と、研ぎ澄まされた岩壁と、共演が見事です。

まだまだ滞在していたかったのですが、山間の日暮れは早く、泣く泣く帰路につきます。

足の置き場に困る岩を慎重に下降。この滝には駐車場が無いので、万一、落ちたら誰にも気づいてもらえないのではないかと。

想像を遥かに越えた良い滝に出会えたこと、余韻を感じながら薄暗くなった森を歩きました。

滝の入り口を出ると直ぐに山里の集落です。

この日の滝めぐりは終了。

相棒を停めさせていただいたお寺の駐車場で沢靴を脱ぎナビをセット。

道はともかく、距離感は掴めています。

この日の♨️温泉は、島根県出雲市の行きつけとなってしまった、あの美人の湯です(笑)。

スタンプカード作りますか?
はい、お願いします ( *´艸`)。

今日で4回目、最初に作っておけばよかったかなぁ。

やわらかい、いいお湯なんです。

ゆっくり浸かって疲れを癒し、市内のガストで遅い夕食をとり鳥取県に移動しました。

車中泊地は道の駅 大山恵みの里です。

今日、一日………どの滝も素晴らしい誕生日滝。
何よりの贈り物を、ありがとうございました。

【まとめ】
◯2017.11.25 ひとりで。
◯天気は曇り。
◯瀬戸の滝は秘境の滝、見えそうで見えない上段が魅力的。
◯龍頭峡は幽閉の雰囲気。
◯多羅多羅の滝中段は対照的は断崖が。そして、未だ見ぬ上段。
◯思い出に残る滝めぐり。

◯訪れた滝
○瀬戸の滝:広島県 廿日市市
○二段滝:広島県 山県郡 安芸太田町
○奥の滝:同上
○ナメラ滝:同上
○追森の滝:同上
○念仏の滝:同上
○多羅多羅の滝:広島県 広島市 佐伯区