2017年秋 西の彼方に滝めぐり⑨完結

雨足が強くなってきたので、アプローチが容易な滝に。

味わいのある、手作り案内板。
この先に滝があるのか?………と思うくらいどんどん登って行きます。

林道を外れて数100m進むと、滝下の駐車場に。雨がシトシト降っている山の中、少し寂しいこの雰囲気、実はかなり好きです。天気が悪ければ山には入りませんから。

傘をさして車の外に出ると、見上げた先に滝が見えます。

新屋八反滝
落差32mとありますが、それ以上に落差を感じる滝です。岩盤は両側に発達し、浅い滝つぼを包み込むように滝を引き立てます。

岩盤の所々から伏流の水が流れ出す。落葉の葉と落葉しない緑が彩りを添えていました。

狭く凸凹の落ち口は、落ちる前から飛沫をあげています。

ぐるっと滝を囲む高い断崖。

主瀑とともに、幾筋もの滝が。

滝つぼは浅く、流れ落ちてきた倒木が貯まっていました。

傘を指しての観瀑ではありましたが、八反滝の高さに圧倒されつつ、見上げる度に傘を倒して濡れてしまいました。

滝からの景色。

紅葉の山の手前に、逆立つような森。

赤い実のなる街路樹。

一度、山を降りてもうひとつの八反の滝に、香美町から豊岡市へ移動します。

ところで"八反"って?
1反は約12mなので八反で約100m……です。
"高い" ことを表現しているのですね。

豊岡市の八反の滝は駐車場が住宅の近くにあり、ここに滝があるのかなぁ?……って。
ちゃんとあります。

様々な色に囲まれて、雨で増水しています。

遊歩道を駆け足で下っていくと………

八反の滝
増水で滝つぼは濁りが入っていましたが、その分、豪快な八反の滝でした。

この日は滝つぼが浅い滝を巡っていたので、広い滝つぼは新鮮でした。

雨が降ったり止んだり日が射したりと、なかなか忙しい天気でしたが虹が出るほどではなかったです。

この日の八反の滝は、おそらくここからの眺めがベスト ビューではないでしょうか?

二つの八反を楽しんで、懸案となっている最後の滝に向かいます。

その滝は、僕が活用している "八地方区分" で言えば、中国地方でも、近畿地方でもなく、中部地方の福井県にあります。

相棒の指示によれば、一度南下してV字に北上する高速ルートが最も早い。

飛ばし……ではなく、一生懸命、運転しました。

野鹿の滝。

僕は今年、二度、フラれています。
3月に来たときは雪で進めず………
7月は今福の滝で遊び過ぎて時間がなく………
今回の遠征では最後に必ず会いに行くと決めていたのです。

3月にあった、林道の通行止めの看板はありませんでした。

喜び勇んで入り口に着くと………
コーンが二つ。いや~な予感。
相変わらず、自分の目で見たものしか信じないのでコーンを退けて奥に………。


!?

ああ………

こ、こ、これは?
倒木というよりは、人為的に伐られた木が無数に林道を塞いでいます。後日、聞いたところ、直前の台風で崩れてこうなってしまった………とのことでした。

………立ち尽くし

………冷静になるまで、立ち尽くし

ここから約2km、天気は雨模様、時間は午後3時………これは無理ですね。
今回も近づくことすらできませんでした。事前にリサーチしない自業自得ではありますが、滝に三度フラれたのは初めてです。

結構、凹みました。

道路端の小さな六段の滝に宥められ、道の駅 名田庄に。そこで沢靴を脱ぎました(T_T)。

休憩室に野鹿の滝の写真がありました。ああ。

傷心につき一対買おうか真剣に迷いました。これが高いのか安いのか判断できず、今回は諦めました。

道の駅で最寄りの日帰り温泉を教えていただき、展望風呂で疲れを癒しました。
♨️あみーシャン大飯

スッキリしたところで"自宅に帰る" とナビをセット………気絶しそうな距離。

敦賀を抜けて琵琶湖の北から豊田を抜けて、新東名。

北陸自動車道の賤ヶ岳SAで塩ラーメン定食をいただき、途中、たっぷり休憩しながら 26:00頃帰宅しました。


【まとめ】
◯2017.11.4 ひとりで。
◯天気は雨。
◯二つの八反、雨の滝も真の姿。
◯野鹿の滝にまたフラれた。

◯訪れた滝
○新屋八反滝:兵庫県 美方郡 香美町
○八反滝:兵庫県 豊岡市

【2017年 秋 西の彼方に滝めぐり】総括

◯滝の数:35 (初訪問:35 再訪:0)
◯走行距離:2,423km
◯ガソリン:193.8L
◯総歩数:117,101歩
◯車中泊:4泊

2017年の今年、西日本の滝に出掛けるようになりました。
3月 琵琶湖周辺、5月 紀伊半島、7月 岡山・鳥取・兵庫、どうやら距離感が壊れてしまったようで、壊れついでに今回は山口県や島根県まで遠征してみました。
もちろん、そんな短絡的なだけではなく、教科書としている滝の書籍、いつも楽しく拝見している皆さんの滝のブログより行き先を選定しました。

結果として百選の滝がメインになりましたが、行けば行ったでトメドなく会いたい滝が増えていきます。

一日をかけて訪れた、隠岐島 壇鏡の滝。
いつもとはちょっと違う滝めぐりの旅を満喫することができました。

そこから始まる裏見三昧。
壇鏡の滝はサラサラと幅広の裏見
龍頭ヶ滝はドドドドと迫力の裏見
吉滝はシュワシュワと放水の裏見
それそれが個性的で、三脚を立てて自撮りできる、しっかりした裏見滝でした。

三晩続けてお世話になった、島根の"ひかわ温泉 美人の湯"。この歳で美人になろうとは思いませんが、ゆっくり寛げる本当にいい温泉でした。

そして………野鹿の滝。
フラれればフラれただけ会いたくなるのが、僕の性(さが)。今度はしっかりリサーチして、ついでとか寄り道でなく、会いに来ますよ (^-^)v。

2017年11月。
今年の最後の遠征は、何処にいこうかなぁ。