2017年秋 西の彼方に滝めぐり⑧
遠征の最終日は、鳥取県 大山山麓の滝を見て帰る予定、なので最寄りの道の駅 大山恵みの里で車中泊したわけです。
バチバチ……バチバチ……
夜中、物凄い雨音で目が覚めました。
予報では天気は決して良くなかったけど、傘マークは出ていませんでした。
下界でこれなら山麓の滝は無理です。スマホのアラームを止めて寝たいだけ、ふて寝しました。
それでも朝 5:00 過ぎに自然に目覚め、取り敢えず朝食を。
マルチャンホットワンタンとコンビニおにぎり🍙、つるっと食べられて体も暖まるし、ここのところずっとハマっています。
雨はまだシトシト、出発準備をして雨雲の動きをみて、少しでも雨の確率の低いエリアの滝に会いにいくことにしました。
目指したのは兵庫県 美方郡 香美町。
"美しく香る" ……素敵な地名だと思います。
今年、猿尾滝やシワガラの滝に来たときに、プロットしておいた滝です。
久須部渓谷。駐車場に着いたとき、雨は殆ど止んでいました。
鈴滝
対岸に滝が落ちていました。後に名前があることが判明して良かったです。
木々の葉は多少の雨を防いでくれます。
うーん、………これはナンダ?
『古のひびきを今に偲ばせて、要の滝の音はこだます』
シンプルだけど重みがあって心に残る文章です。
要の滝
雨で増水し、滝音がまさにこだま………していました。
勢いを増した水流はクリーム色の花崗岩を磨いています。
中央は水が跳び跳ねて元気一杯。
朝一番、適度な飛沫を浴びて気持ちいいです。
要の滝の右側には、もうひとつの滝が………。
三段の滝
いかにも上に滝がありますよという滝。
引いて見ると中段が見えます。
あとでお会いした地元の方に話しをお聞きしたところ滝は三段で、昔は全部見えたのですが最近は木の葉の陰になって上段は見えなくなってしまったそうです。
園地に二段の滝と書かれたものもあったので、確認したかったのです。
三段の滝ですよ!………とキッパリ。
滝の飛沫のような朝の雨、寒さの中に滝の音が身体中を刺激します。
今度は、この上流にある吉滝を目指して。
くねくねの車道を、ぐんぐん登って行くと駐車場に。
立派な案内板がありました。
英語の勉強✏️にもなりますね (^-^)v。
滝までは徒歩で10分ほど。
目線を下げるだけで、見え方はずいぶん違うものですね。
木々の間に見えてきました。
滝の裏には社があります。
吉滝
シュワっと飛び出した水は、見事な放物線を描いて一枚岩の岩盤に落ちます。下段の滝の岩盤は水を受け止め、さらっと下流に流します。
さ…ら…に…
銀滝
吉滝の岩盤から湧き出た水が成す滝、左側が銀滝です。
金滝
右側の金滝は、草に囲まれてよい雰囲気。
金滝と銀滝、なんとも豪勢な名前の滝なんです。
さて吉滝ですが………
早速、裏から見上げます。見上げると透けてしまうので、水は少な目に見えますが………
横から見ると、思いのほか大量の水が落ちています。
どんな落ち口をしているんだろう。まるで、太いホースから放出される水のようです。
逆光で滝も自分もよくわからない自撮りですが、滝に近づくことができる喜びを感じています。
目の前を次々に通過していく水の分子。
左下から見上げても、紅葉を背景に整った放水が………。
上段の落差 23m、下段の落差 4m。そのギャップが面白いです。
正面から近づくと、水は滝として下に落ちるのではなく、自分に向かって放たれているように見えます。
最初からヒョングリ!?
前後左右から見上げてしまう、とっても魅力的な滝でした。
雨上がりの森、みずみずしく、清々しく……。
香美町の風景。
実は最初の要の滝の近くに、もうひとつ荒滝という滝がありました。
いまいち場所がわからず、通りがかりの奥様に道を尋ねました。すると一人、また一人と奥様が来て、北中さんの"日本の滝 西日本767滝" を皆で見ながら井戸端会議 ( *´艸`)。
お一人、荒滝の入り口をご存知な方がいて、丁寧に教えていただきました。香美町の皆さんは、とても気さくな気持ちの暖かい方々でした。
入り口は教えていただいた通りの場所に。
覗き込めば、草・笹ボウボウの結構な急斜面。進もうとした時、久々に嫌な予感、怖さを感じました。
特に単独行動の時、大切にしている感覚です。
躊躇せず諦めました。
相棒に乗り込み、折角教えていただいたのに申し訳ない気持ちで林道を戻りました。
落ち込みながら暫く進むと…………
バチバチバチ……バシャバシャ………
突然、大粒の雨が降ってきました。予知?
林道はこんな感じです。変なラインを踏むと、タイヤがパンクしてしまいます。
雨足が強まりましたが、もう少し雨雲を避けて滝めぐりを続けます。
【まとめ】
◯2017.11.4 ひとりで。
◯天気は雨。
◯雨雲を避けて、
◯やや増水の要の滝。
◯隠れて見えない三段の滝の上段。
◯吉滝は至福の裏見。
◯落差30mの荒滝は断念。
◯訪れた滝
○要の滝:兵庫県 美方郡 香美町
○三段の滝:同上
○鈴滝:同上
○吉滝:同上
○金滝:同上
○銀滝:同上