遥か西へ、会いたい滝に ⑪
遠征最終日、日本の滝百選 八ツ淵の滝に。
今の自分の能力で単独で行けるのかな。
滝めぐり、沢登りの若い命……痛ましい死亡事故も発生しているし。
まっ、無理せず、滝と渓谷を味わいながらゆっくり進めば、なんとか大丈夫と判断しました。
ガリバー青少年旅行村。
3月に雪の入り口までは来ているので、てきぱきと準備して出発しました。
人気(ひとけ)はありませんでした。
最初はハイウェイのような林道。
再度、注意喚起がなされ登山道になります。今回はトラロープの渓谷道を七遍返し淵まで、帰路は赤色の登山道を下る予定です。
水に入ることを躊躇したくないので沢靴で。
登山道は概ね標識がしっかりついているので、迷うことはありませんでした。
魚止め淵への分岐、渓谷に向かってひたすら下っていきます。
沢に出ると、早速の課題にワクワク (^-^)v。
挨拶代わり………ですか?
巨石。河原の石が丸いのはコロコロと転がって丸くなると習いました。こんなにでっかい石も転がるのかな?
例え鎖やステップがあったとしても、自分の行きやすいルートを自由に安全に進む……それが沢登りの醍醐味です。
渡渉して石をよじ登って、沢を遡行していくと最初の滝が見えてきました。
魚止め淵数メートルの滝の落差を大きな石が盛っています。水が綺麗で滝つぼから流れ出る様が美しいです。
この渓谷では大きな石が目立ちますが、これらはどこからきて、どこまで流れるのでしょう?
魚止め淵は左岸を巻きます。
一部、崩れている箇所もありましたが、問題なく通過できます。
いよいよ前半のハイライト、障子ケ淵が見えてきました。
滝前の岩には鎖やロープが設置してあり、気持ちが高ぶります。
障子ケ淵
不規則に配置された岩が絶妙で水量も多く、見栄えのする滝です。
滝音も凄いですよ。ドドドドゴ~~って反響していました。
対岸の大きな石の上から右岸のルートを確認して、最初の難所に挑みます。
滝は近づくにつれ迫力と魅力をどんどん増していきます。
もちろん落ちれば怪我しますので、楽しみながらも慎重に、そして安全に………。
下段の下流を渡渉して。
乾いた岩を選んで足を置き、ロープを使ってよじ登りました。
鉄の梯子は安定感があり滝をパチリ。
黄色いステップ(杭)、ロープ、梯子、今度は鎖と、もうオンパレードですね。
この鎖の先、障子ケ淵の滝上に降りてみました。
振り返って上流を見ると………!
空戸淵の最下段が右側から流れ込み、正面には濃い茶色と緑の衝立が。しぶきをあげる水は、透明な水に変化する。
僕はこの場所から、なかなか離れることができませんでした。
岩の存在感、水の存在感、あそこまで行ってみたいです。
目と記憶に焼き付け、腰を上げました。
登山道への急な登りに戻り、少し登ると………
空戸の淵
先ほどは滝下しか見えなかった、空戸の淵が見えてきます。最下段はCS滝のようです。
全景は見えませんし、何段の滝なのかもわかりませんが………うっとりするほどの滝です。
いかにも渓谷の滝!
空戸の淵を眺めつつ登ると、すぐに登山道に合流します。
ここからの登山道は歩きやすいですが、片側は崖であること忘れてはなりません。
空戸の滝の看板がありますが………
落ち口?………よくわかりませんでした。
沢登りでも有名な沢、滝のみならず渓相も素晴らしかったです。
目印の「八徳」。刻まれたのは大正13年だから、この石はもう100年近く鎮座していることになります。
大摺鉢
渓流瀑から小さく落ちる、でも滝つぼは大きくて深い。
流木も良いアクセントになっていますが、どれくらいここにあるんだろう?
"大摺鉢" という名前も気に入りました。
結構、流の早いところに、オタマジャクシがいました。珍しい?
大摺鉢でワサビ谷に沿う登山道と、本流に沿う渓谷道に分岐します。行きは渓谷道へ。
下流からは5つ目の滝になります。
ここから、二つ目の難所が始まります。
気を引き締めて………。
【まとめ】
◯2017.7.16 ひとりで。
◯天気は曇り。
◯八ツ淵の滝、渓谷コースから。
◯沢登り、岩登り、危ないけど楽しい。
◯障子ケ淵の上がお気に入り。
◯訪れた滝 八ツ淵の滝:滋賀県 高島市
○魚止め淵
○障子ケ淵
○唐戸(空戸)の淵
○大摺鉢
○小摺鉢