日野小室式自動拳銃(追記2023/1/15) | 太郎デザインワークスの開発ブログ

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一般の社会人です。
バイクやエアーガン、モデルガン好きです。
室内射撃、APS射撃大会参加やサバイバルゲームも楽しんでいます。
最近、パートナーさんが3Dプリンターを買いましたのでエアーガン用の機能的な樹脂パーツを作ったりしています。

 

kato @kato8501 様製作の3Dプリンター製、

「日野小室式自動拳銃」の実物大モデルガン

(写真↑の左側)を苦労して入手しました。

樹脂製なので改造とかはまったくできない

安全な物です。

この日野式は個人の超少量製作品なので

店舗では販売していないですし、納期も3ヵ月

くらいかかりました。

それでも待った甲斐はありました。

上の写真の右側(下側)は日本軍の14年式

拳銃で㈱共栄製の実物大6連発木製

輪ゴム銃です。これも良く出来ています。

↑日野小室式拳銃は1904年(明治37年!!) 頃

なので当時としては とても未来的で

スマートなデザインで実銃は世界の

実銃コレクターが探し求めています。

日本が第2次世界大戦に負けたあとに米国

軍人等に持っていかれて、今は欧米人の

実銃コレクターの垂涎品となっています。

元々総生産数は500丁未満と少ないです。

300丁くらいという説もあります。

小室さんは日野式拳銃生産の時の

パートナーです。

本モデルガンの鉄板製のマガジン(弾倉)は

生産にはプレス型が必要であり個人では

製作は困難なため市販モデルガンの

ワルサーPPKかブローニング1910の

マガジンを流用しているそうです。

 

日野式自動拳銃の動作。

弾倉に32ACP弾のダミーカート装填します。

銃身を前方に指でしっかりと引っ張り出すと

トリガーでロックされます。

この時、銃身を中途半端な引出しでトリガー

にロックされないと銃身は後退して撃発する

ので注意が必要です。

気合を入れて銃身を前方に引き出します。

日野さん自身も開発中に2回、暴発して

大怪我をしているので要注意です。

この時、全長は長くなり、排莢口は開いた

ままになります。

トリガー引くと銃身・薬室全体が後退して

32ACPカートを咥えて後部の固定撃針に

当たり、激発・発射して爆発の圧力で

銃身が前進します。 

薬莢は真上に排莢されます。

 

撃鉄やストライカー方式に比べると発射時

にはバレルと薬室が後退する振動が大きい

です。ロックタイムも長いです。

命中精度は少し悪いはずです。

カラ撃ちした感じは、オープンボルト式の

イングラムMAC11等のセミオートの時の様な

音と振動の感じです。

南部式拳銃や14年式拳銃のストライカー方式

で当時の弱弱しいバネでの発火力よりは

重いバレル+薬室の慣性重量で強烈に

カートのプライマーを叩くので寒冷地でも確実

に発火、発射します。

「32ACP」はそれほど強力な弾ではありません

が日野小室式は、構造上、とにかく有効

銃身長が長いので高初速(強力)になるはず

です。

発射時に後部に動くスライドとかボルトが無い

ので反動は強そうです。

きっと32ACPでもかなり反動が手に来そうです。

日野小室式は、このように大型サイズで

発火が確実で、かなり攻撃的な自動拳銃

だと思います。

フルオートにして小型サブマシンガンとして

製作していたら凄い物になったと思います。

 

 

本製品に付属のダミーカートリッジは、

32口径の32ACP弾です。

明治末期から世界中で流通した

ブローニング1900や1910用など使用さました

護身用の弾丸です。

120年経過した現在でも使用されています

名作な弾丸規格です。

日野式は他には8mm南部弾の仕様も

ありましたが32ACP弾仕様が多いです。↓↓

 

120年前の明治末期の未来ガン

日野式自動拳銃にアンダーレールを取付け

して超高輝度白色LEDライトを取付けして

架空のタクティカル・ガンにしました。↓↓

 

30年間憧れた幻の日野小室式自動拳銃。

こんなことして遊べるとは

未来テクノロジー「3Dプリンター」と

情報収集できるインターネットのおかげ

ですね。

 

私も自宅で「光造形3Dプリンター」でパーツを

作るので日野式用のアンダーレールマウント

製作してみました。

ネジで脱着できます。

各種ライトやレーザーサイトが取付できます↓

うーん、凄い時代です。

 

2020/9/18追記↓↓

グリップ下部の後部にランヤード(吊り紐)が

取付けられるように鉄の輪を太い針金を

切って自作して取付いたしました。↓↓

 

これで戦前の軍用拳銃風にランヤード(吊り紐)

が取付られました。↓↓

少しづつ手を入れていくと愛着がさらに

でてきますね。

 

 

日野式自動拳銃開発者は明治の陸軍軍人

「日野熊蔵」さんです。 ↓↓

そして日本初のエンジン式飛行機での飛行

者パイロットのひとりでもあります。

もうひとりは徳川好敏大尉で日野大尉、

徳川大尉のふたりが日本初のパイロット

です。

斬新な軍人&発明家だったのですね。

下記の日野熊蔵さんの本も出版されています。

絶版しているので入手に苦労しました。↓

たまきな出版社 平成18年改訂版です↓↓

お気に入りの本なのでビニールカバーを

装着しています。

 

 

この本には日野式自動拳銃の開発話もかなり

書かれています↓

 

日野式は内部構造は、とてもシンプルです。

下記の図は海外での特許承認の時の図面で

1908年4月18日となっています。↓↓

戦前で日本が拳銃の機構で特許を取得した

唯一の事例なのではないでしょうか?

 

 

 

Wikipedia などから日野熊蔵さんの写真↓

熊本出身の熱血、軍人・発明家ですね。

ネットで良い写真が見つかりました。

 

 

当時の日野大尉は、徳川好敏大尉と共に

軍命で仏国、独国へ飛行機の修行をして、

それぞれ持ち帰ったグラーデ単葉機と

ファルマン機で徳川好敏大尉と両名で

明治43年1910年に代々木練兵所で

日本初飛行をしたそうです。 

飛行機はその後100年でものすごく進歩

しましたですね。先人達の努力の賜物です。

 

グラーデ単葉機の復元機。↓↓

エンジンが頭上にプロペラが超前面に有り

怖いですね。 上の白黒写真の実物に

そっくりですね。

復元機は航空科学博物館(千葉県芝山町)に

あるそうです。見てみたいですね。↓↓

 

航空機は詳しくなくて申し訳ありません。

日野式の2号機↓↓

これは日野さんが国内で製作した機体の

レプリカ。

日本工業大学内工業技術博物館

埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1
 

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2023/1/15追記

下記の U.S.A. の洋書のネタを追記します。

Japanese Military Cartridge Handgunes

1893-1945 

この本にも日野小室式自動拳銃が詳しく

紹介されています。

 

タイトルの部分を拡大します。

日本の軍用拳銃と弾薬 1893年~1945年

明治後半から昭和20年の敗戦までの

期間のものです。↓

 

少し高いですがアマゾンで手に入ります。↓

 

超マイナーな日野小室式自動拳銃に

ついてもきちんと調べて、紹介しています↓↓

 

素晴らしいのは現存している

世界中の日野小室式拳銃のリストです↓↓

製造番号31~445番まで30丁。

7.62mm 32ACP弾仕様が28丁

8mm南部弾仕様が2丁

素晴らしいリサーチです。↓↓

紹介しきれませんが他にも

(明治)26年式回転式拳銃、

南部式大型及び小型自動拳銃、

(大正)14年式自動拳銃

94式自動拳銃、浜田式自動拳銃

2式自動拳銃、稲垣式自動拳銃

信号弾拳銃などその他試作拳銃

弾薬、ホルスター、当時の写真

製造一覧表、マークの意味など

日本人マニアでも知らないことが

たくさん書かれてて素晴らしい書です。

 

裏表紙です↓

 

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そして私のバイブル、「ホビージャパン」さん

発刊の「日本軍の拳銃」 A4サイズの

素晴らしいMOOK本にも日野小室式自動拳銃と

日野熊蔵さんの詳しい紹介と綺麗な写真

構造図が掲載されています↓↓

 

 

明治時代ですが海外の特許も取っています。

日野小室式拳銃とも言うそうです。

小室さんは本銃の生産販売へ出資した

ビジネスパートナーですね。↓↓

 

綺麗なMOOKの写真との比較。

どちらも日野小室式自動拳銃。

本物の仕上げは良く、綺麗ですね。

 

追加記事

日野小室式自動拳銃の内部構造↓↓

 赤〇で囲んでいるのが銃尾の固定撃針

(安全のため改造防止のため短い)、

■がエキストラクター、

●は装填ガイド兼エジェクター

と非常にシンプル。

日野熊蔵さんの設計センスすごいです。

オープンボルト式の単純なサブマシンガン

に近い構造です。

日野式の場合はオープンバレル式と言う

べきか?

 

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2022/9/14 追加記事です↓↓

自宅の古い「GUN誌1994年10月号」に

本物の日野小室式自動拳銃と

キャロットという個人メーカーの神崎さんが

設計、製作された日野式拳銃の比較記事が

あります。日野小室式が好きなかたは是非

ヤフオクなどでバックナンバーを入手

しましょう↓

GUN誌1994年10月号と検索すると出てくる

ので本当に良い時代です。

 

記事にある「キャロットの神崎さん」が個人で

設計・製作した日野式のリアルなモデルガン

は30年前の製作なのに素晴らしい出来です↓

以前ヤフオクに出品されていましたが・・

20万円超えなので買えなかったです・・・。↓↓

 

キャロット製日野式と本物の日野式との

比較なんて嬉しい企画です。↓↓

 

キャロットの神崎さんです。↓↓

尊敬いたします。

キャロットさんは現在は、ゴム製の

実物大自動小銃を生産して自衛隊や

軍に納入しているようです。

 

2022/11/25 追加記事です↓↓

国際出版のGun誌 1980年5月号にも

2丁の日野小室式自動拳銃のレポートが

ありましたのでお知らせいたします。↓↓

 

日野小室式拳銃に興味のあるかたは

ぜひネットでお探しください。

製造番号21番と、245番の日野小室式拳銃

がレポートされています。

32ACP弾仕様です。

ヤフオクとかでも古本は簡単に入手

できますよ。↓↓

 

2022/11/27 さらに追加記事です↓↓

国際出版のGun誌 1981年3月号にも

日野式自動拳銃の記事が

ありましたのでお知らせいたします。↓↓  

写真、ターク高野氏

解説、床井雅美氏

 

製造ロット 184番の日野小室式拳銃で

なんと旧日本軍で使用していた

8mm南部式拳銃弾(8mm*21)の仕様で

珍しいです。32ACP弾よりは強力な弾です。

 

明治、大正、昭和の日本の自動拳銃。

欧米の物と異なってエキセントリック? な

東洋的デザインの美しさ? があります。↓

上から14年式、日野式、94式拳銃。

 

上が日野式、下が94式拳銃↓↓

94式は日本軍の主力制式自動拳銃の

ひとつで私は大好きです。

グリップも握り易いし、内臓式ハンマーでの

撃発なので南部式や14年式の弱弱しい

ストライカー式より不発が少なくて実戦的

です。

 

ヤフオクで自作カスタムパーツを出品する

ようになって買う方も楽しんでいます。

下記は個人で製作された樹脂製の

実物大1/1模型でヤフオクやワンフェス等

展示会などで入手しました宝物です↓↓↓

↑メーカー製とは異なり、個人製作の

超少数生産なので貴重品です。

そして良く出来ています。

私も光造形3Dプリンターで各種カスタム

パーツを製作出品しますので、ものすごく

刺激されます。

 

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以下は当方の宣伝です。↓

当方、平日は普通の会社員ですが

休日には3Dプリンターで各種カスタムパーツ

を自作してヤフオクに出品しています。

 

 

旧日本軍軍用拳銃94式、14年式、26年式等

に使用できるランヤード(吊紐)を自作しました

のでヤフオクに出品しています。↓↓

https://auctions.yahoo.co.jp/seller/takimiya2010… 

 

このランヤードは、日野式拳銃にも装着

できますよ。

 

大正14年に制式の日本軍14年式自動

拳銃にも装着できます↓

 

日本軍94式自動拳銃にも装着できます↓↓

 

首周りの長さは調節できます↓

 

回転式・明治26年制式の日本軍26年式

拳銃にも装着できます ↓

 

26年式拳銃に自作のランヤードを付けて

日本陸軍兵士(伍長)のコスプレをする私です↓

それではまた。