60代 男性 痔と肝
しばらくぶりでが来店のお客様が痔の軟膏と坐薬をお買い上げ。痔は肛門病の総称で、静脈がうっ血（血が溜まる）ことにより起こります。こぶを造ったものをA痔核といい、皮膚に出来たこぶをA１外痔核（いぼ痔）といい痛みます。内部の粘膜に出来たものはA2内痔核といい神経が無いから痛みません。A１は軟膏がA２は座薬が適しています。深い場所にある時は、座薬を2段に重ねる場合も有ります。
硬い便で切れたものをB裂肛（切れ痔）といい激しい痛みを伴います。内痔核が切れたものはあまり痛みません。赤い血は外側、黒っぽいものは深部です。
痔核が大きく肛門の外に脱出したものをC痔核脱出（垂れ痔）といい、戻らなくなって激しく痛むものをD痔核嵌頓（カントン）といいます。化膿して穴が開いたものをD痔瘻（穴痔）といいます。
この方はBかAのようです。痔は肝臓と直接つながる門脈と言う血管系により、肝が疲れると痔にうっ血が生じることを説明し、朝鮮人参と同じウコギ科の田七人参製剤で、出血にも痛みにも良く、血圧と肝機能改善にも治験例が多数ある四川富貴廣をお買い上げ頂いた。
1か月後,「あれは良く効いた直ぐ治った」と喜ばれ、面白いことに、暫くぶりで朝マラが立つ（息子が元気）という福作用で盛り上がりました。
確かにウコギ科の生薬は強精・強壮効果が有ります。当店ではこの他ウコギ科の人参・紅蔘・五加參等使い分けのご相談に応じております。
痔にはなぜ寺と言う字が有るのか？実は寺は元々ホテルと言う意味でした。つまり、疲れた旅人が冷たい床に座って起きる病と言うのが語源とされ、ホテルに仏像を飾った訳です。死ぬまで治らない病と言うのは俗説です。
70代 男性 爪水虫
100ｋｇは有るかと思われる体格の良い男性。某大型ドラッグで薦められて購入した水虫薬を塗ったら、刺激が強すぎて、返って痛くなるとご相談。
薬品名が不明なのではっきりとは言えないが、2つの理由が考えられる。①どんな薬にもアレルギーの可能性がある。②掻き壊して化膿した水虫は、まず化膿を治してから、水虫専用薬を用いる原則が有るのを知らず、もしくは患部を観察しないで薬を薦めたかのどちらかである。
この方の場合いかにも汗かき風な体形なので、足の白癬菌（カビ）が靴に残り足指を殺菌してもまた長靴や作業靴から再感染を繰り返し治らないので、①靴の殺菌スプレーと、刺激が少なく、その他の常在菌にも効果のある②マスマリンリキッド（化粧品）10ｍｌ￥2,100の併用をお薦めした。
始めは化粧品の分類なので、薦める方にも抵抗が有ったが、実際に水虫に用いてすごく評判が良い。主成分のマスティックはエーゲ海の島に自生木の樹液で民間薬として使われているものです。もう一つの成分スクアレン（深海ざめの肝油）浸透性に優れ皮膚細胞を元気にします。更にビタミンEが酸化を防ぐ組み合わせです。
ですから、皮膚の常在菌（健康な皮膚表面にいつも居て保護している）バランスが崩れると病気になる考えます。水虫の場合白癬菌（カビ）が増える。同様に、アトピー（マラセチア菌）・ニキビ（アクネ菌）・とびひ（黄色ブドウ球菌）・湿疹（表皮ブドウ球菌などに幅広い防衛力を示しますので肌荒れと表示されています。
1か月後よく効いたと2個お買い上げ。この方の場合,内部から治す③十味敗毒湯を6か月間（爪の生え変わる期間）併用で爪水虫を完治できます。＊病院薬くの水虫薬内服は肝にダメージを与えますので、この方ような毒素が溜まり易い体質には③であれば化膿や蕁麻疹、湿疹等にも良く肝にも負担が掛かりません。