今月の治験例から 平成25年12月 | ファミリードラッグたきじゅう 漢方ブログ

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40代 女 性 浅い眠り ・不安感


 5年前から眠りが浅く不安感があり、貧血気味で、上半身がボーッとするが、首筋から背中にかけて寒く凝っている。ハウスダスト・ほこり・毛などのアレルギーがある。血圧は低く、時々目まいがあり、目も疲れやすい。胃も痛んだりムカムカしたりするし、手足がむくみ寝汗もかく等の様々な症状に悩まされている。食生活はあっさりしたものが好きで、たくさん食べるし、500ccの缶ビールも飲む。生理出血は少ないという。

 この方は158cm・58kgとそんなに弱そうな体格ではないが、食べる割には必要な栄養素を吸収できないので、良い血が不足し、いわゆる更年期も重なり、様々な症状を起こしていると考えられる

更年期とは、体温や汗・血流の調節などに自動的に働く自立神経に指令を出す各種ホルモンの枯により、混乱が起こる時期です。また、この年代は子育ても

 一段落し、自分自身の健康や精神的な部分に関心が集中し、症状が強く表れる方と殆んど感じない方など、かなりばらつきがあります。

 現代医学では、器質破壊=病気ではなく、機能低下=調子が悪い(未病)の状態なのでビタミンEなどのビタミン剤や、精神安定剤などで対処しますが、効果が出ない場合も多い。

 漢方では様々な症状が入り混じった場合のファーストチョイス①加味逍遥散を用いますが、この方は淡白な食生活ですので、コンクレバン(生レバーのジュース=アミノ酸)を併用しました。7か月目で80%の症状が改善されています。①は肝うつ(肝臓の力が弱いので、精神症状が強く出る)の薬ですから、コンクレバンで肝臓を強化し良い血を増やし、体を暖める食餌療法との相乗効果を狙いました。



60代 女性 血圧.コレステロール・右半身のもやもや


右側の耳の後ろから足にかけてモヤモヤする状態が30代(産後)から続いている。2年前から中性脂肪コレステロール血圧も高く ①高脂血症治療と ②降圧剤(冠血管拡張)を服用している。

その他、寒くなると目の痒み鼻水などのアレルギー花粉症眠りが浅い・右側の冷え・右側のドライアイ・右側の肩こり・右足のかゆみのどの渇きや詰まり・胃がもたれ重苦しくポチャポチャする等の症状がある。30代から10kgぐらい肥り、閉経は55歳。

この方は産後の処置が上手くゆかず(オケツ血の汚れ・滞リ)が右側に残ったもの考えられます。また、コレステロールが閉経後に高くなるのは、女性ホルモンの原料がコレステロールの原料と同じですので、少しぐらい高くてもそれが酸化しなければ心配ないという説があります。その為の薬①にはアレルギー・腹痛や胃部不快感・肝機能低下などの副作用もあり、欧米では評価されていない薬です。このことを理解されしばらく休んで様子を見ることにしました。

四川富貴廣(田七人参製剤)で血の解消を、シーアルパ100DHAEPA+リコピン)を食餌療法として血液さらさら効果を図りました。田七人参は、出血している場合は止血を、逆に血栓あれば溶かすという、化学薬品にはない作用のある薬物で、鎮痛・消炎・再生などの効果がありますが、日本では健康食品の扱いです。

1カ月で自覚症状の50%、2か月で70%が改善し、右側のもやもや状態が消え楽になりました。もちろん血圧も安定しています。このまま続けると降圧剤も減薬できます。

もちろん上がり過ぎた場合は一時的にブレーキをかける必要はありますが、長く飲んでいると様々な悪影響があります。高血圧はがあるために心臓ががんばって強く働いている状態です。②は圧が強いと血管がパンクする可能性があるので心臓に血を集めて全体の血圧を抑える薬ですが、やはり欧米の評価が0の薬ですが、ブレーキをいっぺんにはずすと、暴走する可能性があるので、漢方治療と暫く併用することに。