鳥屋の獅子舞 | 瀧光の絵画世界

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水墨画、日本画、洋画など幅広い絵画制作活動をしています。
これまでの人生経験や美大大学院で学んだことをベースに、ブログを書いています。

 新年あけましておめでとうございます。

 

 新年のご挨拶として、今年は、相模原市における民俗芸能「鳥屋の獅子舞」をお届けすることにしました。

 

 

 

 われわれに馴染みの獅子舞は、一頭の獅子の衣の中に、二人で入って演じるものであり、獅子頭の大きな歯をカチカチ威嚇させて踊り、子供の頃 頭を噛まれて怖い思いをした記憶をお持ちの方も多いことでしょう。

 

 しかし、関東以北では一人で一頭を演じる一頭獅子舞がむしろ主流であり、「鳥屋の獅子舞」はその南限に位置するものとされています。なお、東北の一部には「鹿踊り」があり、一頭「獅子舞」と類似点が多いと言われています。宮沢賢治さんに「鹿踊りのはじまり」という可憐な童話があることにより、馴染み深いのではないでしょうか。

 

 

 

 お届けする三頭獅子舞は、2016年8月13日に鳥屋で演じられたものに基づき私が制作したものです。いわゆる正月の獅子舞とは、時期や形態が異なるかもしれませんが、趣旨を同じくするものとして、ご理解をいただければと思います。

 

 手前の獅子が父獅子、奥の大きな獅子が子獅子、真ん中の小柄なのが母獅子です。

 地元の高校生が演じるのですが、激しい舞いを重い獅子頭を着けて演じるので、若くないととても難しいでしょう。

 

 

 

 

 

 「鳥屋の獅子舞」について相模原市のホームペイジからの引用を次に掲げます。

 

 地域を代表する民俗芸能として、県の無形民俗文化財に指定された、市民に親しまれている貴重な民俗芸能です。
 舞の形態は、父獅子、母獅子、子獅子からなる一人立ち三匹獅子舞で、その他に、簓子3人と笛、唄い手にて構成されます。舞は、筵の上で父獅子、子獅子が腹に太鼓を付け、母獅子は簓を持って行われます。
 獅子舞保存会に伝わる昭和5(1930)年の資料『郷土の光』によると、獅子舞は17世紀に鳥屋清真寺の第10世圓海法印が自ら獅子頭を彫り、武州八王子から伝えたとされています。
 明治末期より衰え、獅子頭を社前に置くだけでしたが、昭和3(1928)年に本格的に舞を復活し、戦時中の一時中断を経た後、戦後再復活しました。昭和29(1954)年に県指定無形文化財、昭和51(1976)年に県の無形民俗文化財に指定替えとなりました。
 毎年8月第2土曜日(以前は8月10日)に、鳥屋諏訪神社(緑区鳥屋1138)の例祭の時に奉納されています。

 

 

 

 本年もよろしくお願いいたします。