とある雨の日。

通勤時間帯の電車。

そこそこの混み具合。

わたしが吊り革に捉まった

その前の座席に座っているのは

同世代と思しい女性。

 

こういうのって

髪の艶、白髪の具合、

お肌の張り、服装等から

一瞬で判断するのですが

その女性がサッと立って

 

「更年期が酷くて。

座ってると暑いのでどうぞ」

 

と譲ってくれました。

 

更年期、って言うからには

わたしよりほんの少し下の年代かも、と

予測を修正。

 

彼女がタオルハンカチで汗を拭き拭き

 

「今日雨だから余計蒸しますね。

こういう日の外出ってたいへんですよね。」

 

 

なんて話すのは

更年期共感トーク?

 

おばちゃん世代は初対面でも

トーク始まるけど

通勤電車の中で

始まるとは思わなかった。

 

更年期症状未経験で

終わってしまったわたしですが

一応話を合わせて

それらしく答えちゃったりして。

 

彼女は続けて

 

 

「わたしは○○で降りて

会社まで徒歩十分なんですけど

このままだと汗と雨で

きっと着いたらロッカーで

一回着替えるようですよ。

 

どちらまで?」

 

と訊ねられたので

わたしはその先の横浜で乗り換えて

どこそこまで、とかなんとか。

 

「ちょっとありますね。

お互い雨でも仕事だから

しょうがないですよね」

なんて言われて

(仕事持ってそうに見えたらしい)

これは

こんな雨でも仕事には行かねばならない

労働者共感トーク?

 

 

そんな感じで

会話していて

乗り換え駅に着いたらば

 

その女性が別れ際

 

「足元お気をつけて」

 

と言い残して先に捌けていったのですが

 

 

え、今なんとおっしゃりました???

 

「足元お気をつけて」???????

 

 

単なる雨の日の声かけなのか

まさか

わたしを

足元を危ぶむ年齢と

見て取っての発言なのか

非常にひっかかるんですけど!

 

 

共感トークだったのか

いたわりトークだったのか

真相は闇の中。