原題
The Pope's Exorcist
話はいきなり違うところから入るが、この前まで、わたくしは、山田風太郎の『魔界転生』の脚本化をやっていた。そこで、ヨハネの黙示録を織り交ぜて書いていたのだが、
その作業を経てみて、『天使と悪魔』とか、この『ヴァチカンのエクソシスト』なんかを観ると、
ああ、黙示録の解釈って、結構作家の自由度が高いんだなという、実感があった。「そこをふくらますかぁ~」とか、自分が聖書で斜め読みしていたところが、映画的に充実していたり。
でも、実録っぽい、文字解説はさみながら、『ヴァチカンのエクソシスト』は、マーベルっぽかった。
神学的に掘り下げたような作品が好みなので、悪魔と神みたいな、二項対立が際立っている作品や……まあ、わりとスッキリ終わる物語展開は物足りないものがある。
それはそれとして、この映画で「スペイン異端審問」というのがキーワードとして出て来たけれど、これはぜんぜん知らない歴史なので、学びたいと思った。
あと、ラッセル・クロウ太ったなぁ。恥ずかしながら、レミゼからイメージが止まっていたので、ちょっとびっくりしちゃいました。