690を手放して1年、ついにこの時が!

1390SUPER DUKE R evo!

何とも言えない面構え、ここもウイングレット効果があるのか?冷却的には風は通りやすいだろうが実際はどうなのか不明。

125より小さなメーターだが、画面は広い。メーターの前に何も無いので視界はいいが何か物足りない。スクリーンは必須だろう。跳石でメーターが死ぬ。

DUKEシリーズ30周年のメモリアルプレート。LC-8はちょっと違う気もするが、フラッグシップとしてアリなのか?部品注文して買えるかな?

 

それではこの野獣を走らせてみる事にする。

パワーウエイトレシオが1とかいうバケモノなので、モードはレイン、サスはコンフォートでスタート。

初めてクラッチを繋いだ時、どんなもんかとおっかなびっくりだったが、繋がった直後のトラクションの掛かり具合からでもアホみたいなパワー感がある。床面がタイルのような場所では要注意だろう。トラクションコントロールがセーブしているのか、グイっと来るのは一瞬で、その後は何も無かったかの様に前進する。トラコン介入を減らしてモードはスポーツとかにしてしまう人も多いらしいが、オーバー100PSなど10年ぶりくらいな自分は最低スペックからスタートが無難だ。

走り出して思うのは、やはり690の加速は異常だ、という事。1390は当然690より速いのだが、パワーの出方がLC-4の方が早い気がする。そして、1390はパワーがあり過ぎて迂闊にアクセルを開けられない。MAXパワーではLC-8だが、加速フィーリングはLC-4の方が楽しい。やはりLC-4は名機だなぁと改めて感じた。人それぞれ好みはあるだろうが、この2つのエンジンは似ても似つかないけれど共通点は多い。国産車にこんなスペックのエンジンは無い。

690も魅力的だが、最新スペックの1390も全く負けてはいない。特筆は電子制御サスの優秀さだ。KTMみたいにレース一辺倒なメーカーの味付けサスだから、特に期待はしていなかった。690もR用フロントフォークに入れ替えた時に思ったのだが、良く動くサスだが同じくらいジャダーも多い。特に峠の速度抑制ラインなんかにめちゃくちゃ反応して、乗り心地はすこぶる悪い。1390もそんなイメージだったのだが、走っていてそんな感じが全くしない。というか、姿勢変化がとても少なくて、路面と平行に移動している感がずっと続く。さすがに信号停止などではノーズダイブするが、走行中の加減速による姿勢変化がとても少なくて乗り心地が良い。街乗りではサスはKTMっぽさを感じないかもしれない。まぁ、大味なサスよりこの方が良いのは間違いないのでコレは歓迎だ。

ポジションがスモールシリーズや690と比べて、ハンドルは遠く低い。Vツインエンジンなのでそこまでフロント荷重を増やさなくて良いとは思うのだが、ポジション的には攻めのポジション。ハイパワーでラクチンしたい人はもう少し高いハンドルにした方がいいだろう。

そしてエンジンLC-8。嫌な振動など皆無で、低速域からアホみたいに回っていく。単純に690のエンジン2個付きみたいな感じだが、1350㏄もある排気量は伊達では無い。リニアな回転でパワーがアクセルひねった分だけ出てくる。街中ではせいぜい3速止まりで、それで全て事足りるのはオーバー1000㏄あるある。トルクもアホみたいにあるし、急ブレーキ等で回転がちょっと落ちてもアクセル一捻りで復帰できる。これだけは大排気量車の特権だ。

ただ、やはりエンジン熱が暑い…1350㏄もあるからそうだろうとは思っていたが、短時間で死ぬほど暑い!真夏に乗るバイクじゃねーな!

という感じで試乗終了っと。買えるワケないっすよ、300万っすよw

 

今回、フラッグシップのキャンペーンとかで、一度LC-8車両に乗ってみたかったので試乗してきました。

コースは短いんですが、1390のスタビリティとかは分かりやすく感じられました。コース上に高架に上る箇所が何か所かあり、帰り道は周りに車がほとんど居なかったのもあって結構アクセル開けてきました。レーンチェンジや荒れた路面などでも電制サスは全く平気で、このハイパワーを受け止める見事なチューニングがされていました。どっしりとした乗り心地でふわふわ感などまるで無く、かと言って重ったるい挙動などかけらも無くキビキビと走れます。ただ、自制心が無いと事故もしくは警察のお世話になるでしょう…危険な乗り物である事は間違いありません。

どっちにしても、この野獣を解き放ってサーキットで走ってる人などオーナーの数%に過ぎないと思うし、公道や普段使いでどんな感じなのか分かった方がナンボもありがたいですよね。インプレ記事はメーカー忖度なのでアテにはなりませんよ。

 

試乗おみやげのCAP。

8耐の時に配ってた帽子と比べるのもアレだが、とても良い物です。

3車種試乗すればバッグがもらえたりするのですが、アドベンチャーとか乗らないだろうし今回はパス。

振り返ってみても、この試乗程度の時間でも有り余るパワー感に酔いしれる事ができた1390SDR evo。欲しいっすよね、高いけど…。絶対的な満足感はあると思います。己の腕を過信せず、パワーを絞って乗っても十分すぎるポテンシャルが発揮できますよ。高いけど…。

 

帰り道。1390の暴力的加速からいきなり最小排気量車で走るワケですが、当然の事ながらアクセルひねろうとも加速なんぞするはずも無く…なのですが、コレはコレで良い感をとても感じました。

アクセルを開けられないジレンマから、アクセル全開でも加速しないもどかしさになった訳ですが、ここまで日常でアクセル全開できるのは小排気量ならではです。ポンプが直ってからトルク感が増したと以前にも書いた通り、高回転域をキープしつつ走るのはなかなか楽しいものです。今回使った道は山手幹線という神戸から大阪方面へと続くやや交通量が少ない道路だったのもあり、存分にアクセル開けて走る事ができました。まぁ、燃費も悪いですが、実際…。

 

KTMの最大排気量と最小排気量DUKEを堪能した1日となりました。