連作「八章」より。


 非常に印象的な、三鬼らしい句。問題作でもある。無季。


 少女が瀆(けが)れて、を少女が生理中だったと解釈したものもあった。


 三鬼は、日本医科歯科大に入学し、乗馬部に入った。歯科医を開業したシンガポールでも、乗馬に励んだ。乗馬をすると、かなり汚れる。練習で泥がついて汚れた少女が、白馬から下りたところを詠ったと言っている。


 白馬に乗っていて泥にまみれた少女、象徴的な句だ。白馬は男性を象徴しているとする解釈がある。


 

 連作「八章」から。

 他の連作は、五句だが、「三章」は三句、「八章」は八句から成っている。


 第一句集『旗』の終わりに、「戦争」と題し、いわゆる戦争想望句といわれた句がある。この騎兵の句は、その前兆となる句だ。素材と構成に異質のものを感じるが、戦争そのものへの感覚的な思いはまだ出ていない。