ひめが我が家にきてから14年以上、タケヤンと奥さんはよくこんな事を言っていました。

『ひめが年をとったら…』


ひめは抱っこがあまり好きじゃないので、抱いてもすぐに嫌がりました。
ひめが年をとったら、抱っこ好きになるかな…

人のそばは好きだけど、ずっと触られるのは嫌いでした。
ひめが年をとったら、ひざの上に乗ってきたりしないかな…

寝ているベッドに乗ってはきますが、端の方で丸くなることがほとんどでした。
ひめが年をとったら、布団の中に入ってこないかな…


この会話は、ひめが10歳になっても12歳になっても、そして14歳を過ぎても続きました。

ノルウェージャンフォレストキャットの寿命は14歳程度といわれています。

去年の9月にひめは14歳になりました。

なので、ひめに残された時間が少ない事は、お互いに理解しているつもりでした。

だけど、まだ一緒にいられるんだって勝手に思っていました。

ひめが年をとったら、見た目にもはっきりとヨボヨボしてきて『ひめも年をとったなぁ…』。

こんな会話に変わるんだと思っていました。

トイレもちゃんと使えなくなって、オムツが必要になって…。

『ひめは嫌がるだろうなぁ…』

こんな事を考えていました。

だからひめはまだ大丈夫なんだと思っていました。


でも、腎臓の数値が悪くなったり、寝ている時間が増えたり…。

ひめは年をとっていました。

だから、もしかしたら、もう少し違った接し方ができたのかな?

そんなことを考えてしまいます。


誰にも負けないくらい、可愛がって育ててきました。

だから後悔はないつもりでした。

だけど…。

もう少し一緒に過ごせる方法があったんだとしたら…。

それだけが後悔です。


ひめが我が家に来てくれて幸せでした。

抱えきれないほどの幸せをいっぱいもらいました。

でも、ひめはどうだったのかな?

ひめはうちの子になって幸せだったかい?



6月4日は、ひめの四十九日でした。

その日の朝、夢にひめが出てきました。

タケヤンが寝ているベッドにひめが乗ってきて、布団の上でフミフミしてくれました。

お別れを言いに来てくれたのかな?

だけど、、、お別れは寂しいな…