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日本酒好きなら知らぬものはない「飛露喜」の“無濾過生原酒”(むろかなまげんしゅ)フルーティーな白ワインのようなさわやかな飲み口で、日本酒は苦手だった人が、この酒を飲んで考えを改めたというケースも多い。しかし、無濾過生原酒は保存が難しく出荷数が限定されているため、一部の地酒専門店でしか手に入らない “幻の酒”としても知られている。






廣木酒造本店」があるのは、会津地方西部の会津坂下(ばんげ)町、新潟に抜ける越後街道に面している。人口は2万人だが、古くから酒造りが盛んで、現在も3つの蔵が酒造りに励んでいる。
創業は江戸時代中期の文政年間。かつて会津若松と新潟を結ぶ越後街道沿いの宿場町として振るわいを見せた地に廣木酒造は創業した。1996年、19年勤めた杜氏が高齢のため引退。翌年、先代である実父と造りを始めるが1年後にその実父が逝去。心の準備もないまま廣木健司さん(34歳)は蔵を継いだ。
1999年突然現れた “飛露喜” は、瞬く間に地酒ファンの間で噂になる。



酒米の五百万石を大吟醸なみに削った。酒米を水につける時間をタイマーできっちり計った。可能な限りの投資をし、蔵の設備を新しく変えた。「喜びの露が飛ぶ」そんな思いが込められた酒は、口に含めば、うまさが小宇宙のように広がる味に仕上がった。


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