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2019 IMコナ 【ラン編】 結果 4時間4分58秒 目標 3時間22分 ランは大きく二つの展開、ハーフまでの世界の表彰を追いかけて目前まで捉えた21kmと、トイレに駆け込み激しい下痢、それと共に起こる脱水症状により走り続けることを断念し、フィニッシュに辿り着くためだけの21km。 T2ではマグネシウムローションを痙攣防止のため十分塗り込み、コナカラーのカーボンXを信頼を持って丁寧に履き、頭部冷却のため用意したジップロックと首もとの血流冷やすアイスホルダーに氷を入れて、5分少々時間をかけたが、お腹になるべく冷たい水が当たらない工夫をして走りだす。 序盤のアリドライブはもともとペース抑える予定通り、リラックスして体調を探りつつ今出来る最善を選び出す。 順位と表彰との差が詰まっているなか?引き離されているのかが気がかりで、沿道に情報提供を求める。幸いにも現役アスリートの姿を見つけ、5km折り返してきた8km地点での情報を得る。実力高いアスリート、流石にレース中の心理から知りたい情報と状況を簡潔に伝えてくれた。 状況は好転、順位も上がり差は縮まる展開により、集中力は俄然高まる。本調子ではない体調でもまだいける、まだやれる。パラ二ロードの厳しい上りでも歩調を保ち、いよいよ勝負所のクイーンKへと。 ここからアクセルを開けていく予定通りに下りを利用してスピードアップ、僅かに遅かったテンポを上げて、動きを大きく取っていく。上りはテンポ、下りは慣性で進むことに集中。上手く走れている、そう思えた。 脚が僅かに張ってきたかと感じた21km、しかしそれよりも下腹部の張り感が強烈に襲ってきた。これはヤバい、トイレに行くタイミングを見計らわなければ。約2マイル毎のエイドにトイレはあるので、エナジーラボ折返し区間のトイレに駆け込む。尿が大量に出た、続けて下痢も、水のように、止めどなく。 1分後が5分に、5分が30分に、10分間が1時間に感じるような長い時を、薄汚れた仮説トイレの中で過ごす。ここから二度と立ち上がれない、もう扉を開けてフィニッシュに行くことすら無理だと思う長い時間を。 何分経ったのだろうか、何度か立っては座るを繰り返し、数十秒まで迫った表彰の存在は一切忘れ去り、ただフィニッシュしたいと切に願う。 意を決し扉を開けて眩しい光のなかへ、歩き出しお腹に注意を払う、問題ない。徐々に早歩きに移行、そしてランへ。 ペースを上げて戻していく、スピードは出るが、それにつけ目眩がしてくる。クラクラして真っ直ぐ走れずフラフラ蛇行し始める。このヤバい感じは今年春の宮古島と同じだ。 止まり目眩が収まるまで待つ、歩く、早歩き、ラン、目眩、止まるを繰り返す。 ここまで抜いてきたアスリート、20分差をつけていたアスリートにも抜かれる。レースは終わった。 しかしアイアンマンは終わらない、終われない。フィニッシュするのだ、その一念で前に進む。 エイトはもはや冷却と摂取のためではなく、排出が利用目的だ。何度も立ち寄り、扉の中で自問自答、次へ進めるか?まだやれるか?35kmを過ぎサポートクルーに状況知らせ、先に進む。 足取りがどう見てもヤバかったのだろう、後ろから来たメディカルに抱き抱えられるように止められ、車に座って過ごすように促される。 先ずは5分座って様子を見るとのこと。その間、名前は?どこから来た?質問を繰り返される。どうやらメディカルとしては、これ以上の無理は絶対にさせない模様、残り5kmで強制終了の危機を予感した。 なんとかこの場を切り抜けねば、と思った時、今日は何日?と聞かれ、本当に日付が思い出せなかったのだが、落ち着き始めた頭で機転を利かせ、#JudgementDay だ!と笑いながらジョークをかます。 これにはメディカルクルーも、車の中の既に収容されていた疲れ果てたアスリート二人も爆笑してくれた。勝ったと思った。 その後は和やかな雰囲気に包まれ、分かったよ、行ってもいいけどゲータレード一本飲みきるまでは座ってろよ、と言うことに。アイスはいるか?と聞かれ、イエス、ハーゲンダッツプリーズ!オア、シェイブドアイスプリーズでまた笑いをとり完全勝利。 お土産にゲータレードをさらに渡され無事釈放、とはいえ500mlの水分は上から下へ急降下、最寄りのエイドにすぐに駆け込み、ゲータレードをそのまま排出、一歩間違えば大惨事、今頃この文章を書いていることはなかっだろう。 なんとかクイーンKを早歩きで終え、パラ二もなるべくお腹を刺激しないようゆっくり駆け下り、フィニッシュゲートに続く長い花道を噛みしめ進む。子供も大人も、みんな混じってハイファイブ、出来るだけ手を高く挙げて。 レースには負けた、しかしアイアンマンとなり、状況には勝ったと思えた。 ランは培ってきた持てる能力をフルに発揮出来たと言えないが、最善を尽くしたので悔いはなく、次なる #kona2020 来るべき #JudgementDay に向けた備えとカウントダウンを始める決意をもってフィニッシュという名のスタートラインを越えた。 #コナチャレ #kona2020 #judgementday #360daystogo #正念場 #specialized #garmin #hokaoneone #huub #po

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