【総合フィニッシュ】
昨年 9時間39分
目標 9時間27分
結果 9時間26分

 

会心一撃、最高のレースでした!!
先立つ宮古島でオフトレーニングによる成果を確認しているので、PB更新の上、40周年記念大会となるコナスロット必達目標として臨み、ほぼパーフェクトと言って良い結果となりました。
4度目のケアンズなので勝手知ったるホームコース感もあり、自分のパフォーマンスに集中しやすく、気温、日差し、波、潮、風は多少の出っ張り引っ込みありましたが大体イーブン。
昨年コナ以来のバイクとランの改善が原動力となりましたが、スイムの停滞が相対的に顕著となり今後の重点課題に。同レベルのアスリートに対してスイムだけで20分もの大差をつけられてしまうのですから。。。
仮にスイムを10分短縮出来たら、バイクは周りのペースとの相乗効果で負担増なく3分短縮、ランは今の走りをトレーニングで磨くことで5〜10分と9時間、サブ9も見えてきます。
来年のコナ表彰台チャレンジのためにも、次のステージを見据えて、今年のコナに挑みます!!

 


【スイムパート3.8km 】

昨年 1時間13分
目標 1時間10分
結果 1時間15分

 

 

昨年よりうねりは小さいものの潮流が強いのかワンウェイの往路は進みが悪く、実力を痛感しながらもヘッドアップを細かく進路を修正しながら冷静に努める。
折り返しで45分近くかかるものの、前日試泳では流れで20秒くらいの増減があったことから、復路は追い潮で取り返せると信じ、一つ前のブイとその先の岬とを確認しつつ進む。
しかし細かいながらも強い波でいちいち煽られ体の向きが乱れ波間の木片のようだ、木の葉よりは進化したが船のような進みとは程遠い。
ローリングスタート第1グループでスイム強者との差を確認しつつレースを進めたいと考えていたのが、スイムアップは1時間15分となり圧倒的な不出来感に展開に不安を覚えるが、巻き返しを決意し昨年より早くトランジット、気持ちを切り替えバイクに繋ぐ。

 

 

【バイクパート180km】
昨年 4時間47分
目標 4時間45分
結果 4時間43分

 

 

岬のアップダウンと追い風向い風の速度差が特徴的なバイクコースは、二度折り返すポートダグラスで前走者との間合はかりやすく追い上げるに好ましい。
しかしその街中で極端に走路が狭められることで詰まりやすく、折り返してくるスイム先着グループがドラフティング集団になっているのを見るにつけ自分のスイム遅さに苛立ちを覚える。
とは言え出来ることは正確なペダリングとフォームを保つ、ランフィニッシュまでの航続距離を繋げる補給を摂る、往路復路の風影響から速度差を読みスピードペースをつくりアクセルは緩めてパワーは上げないように。粛々とこれらをこなすのみ。
追い風平均40km/hと向い風平均36km/hの合わせて平均38km/hでOK、スイムの遅れは取り戻すべく帳尻合わせで、向い風を単身ケアンズまで戻ってもラン負担無い程度にはスピード落としきらずにフィニッシュ、ゲームを振り出しに戻す。

 

 

【ランパート42.195km】
昨年 3時間29分
目標 3時間25分
結果 3時間20分

 

 

ここからが勝負と決め、しかし14km3周回は甘くはないので、1周目は気持ち良く伸びやかに、2周目は正確性と再現性を、3周目は耐えるをテーマとして。
空いているトランジットも速やかに抜け、気持ち良く走り出すと想定する上限速度を超え3時間ペースに。下げるか悩むものの主観強度、呼吸と心拍数は許容範囲であったことから自分への勝負を挑む。
上に跳ねない、横に乱さない、前に進む力を地面からもらうことに集中し、思ってる速度と実際速度のズレをガーミンで随時修正しながら、良い感じで1周目を終える。

 

 

ここまでキロ4'25"程度で貯金作れたので、2周目は35"、45"でもPB大幅更新なので補給をしっかり取りつつ進むが、用意したジェルフラスコ二個のうち一個をトランジットで落としていることから飲み切りでも足りない可能性あり。今年から積極摂取しているイミダの力を借りて、AT値158bpmの僅か下をキープ。徐々にペース低下あるが悪くはない、辛いことに目を向けず、ロードサイドのメッセージボードにある「夢の舞台、40周年のコナはもうすぐだ」に頷き走る。

 

 

3周目は日差し照りつけ暑くて朦朧となりペースダウンを余儀なくされ、皆同じはずだと耐えられてはいたが、硬くなってスムーズさを欠いた股関節ではスピード上がらなくなり、いつもの歩くようなランに徐々に変質してしまう。そこにAWAゴールドで同エイジアスリートに抜かれて差をつけられてしまう。しかし彼もジェルをエイドで貰っていたりが見えたので、諦めずに差を詰めてのサイドバイサイドの展開に持ち込む。
独り下がるペースで辛がるよりも、お互い競い合いことで辛いことがレースの醍醐味だ。
とは言え相手の方が前にいる時間が長く、エイドのタイミングで自分が前に出て後ろに相手が居る時は心底辛い。前後を入れ替えつつも、35kmを越えたところでエネルギー切れと暑さでジェルと氷とコーラを取った時に大きな差が開いてしまう。差は広がる一方だがなんとか食らいつくと彼が止まって攣りをほぐすのが見えた。彼もまた辛いのだ。

 

 

お互い残る力でフィニッシュを目指して行き、ラストコーナーで止まってしまった彼の背中を押してレッドカーペットの権利を先に譲る。共に過ごした時間、彼が前を引いた時間の長さに感謝を伝えて。自分は良くやった、しかしそれよりも彼は強かった。レース結果はその証明であるべきだ。
アイアンマンは誰かと競い合いたい訳ではないものの、競り合う誰かの存在は自分自身を鼓舞する最高の触媒だ。
清々しい気持ちで間をとり、写真映えを気にしながらもPB大幅更新の9時間26分の表示見つつ、40周年コナへのスタートゲートをくぐった。