かぐや姫の嘆きから連想される漢詩 5 | 竹取物語の謎を「うら」読みで解く

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かぐや姫が月を見て嘆いた7月15日→お盆→供物の瓜→瓜時・瓜州→瓜州(敦煌)の陽関・玉門関→陽関が出てくる漢詩→月を見て嘆く情景という連想で、ここまで来ました。

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆

 

漢詩では、月が遠く離れた大事な人を想う情景によく現れます。

 

有名なものをご紹介しますと、唐の白楽天(白居易)に「八月十五日の夜、禁中に独り直いし、月に対して元九を憶う」という漢詩があります。

 

 

白楽天が、玄宗皇帝時代の役所で夜勤中、東に左遷された元九という友を思い出して詠んだもの。

その夜は、まさに、かぐや姫が昇天する8月15日です。

 

三五夜中新月色 さんごやちゅう、しんげつのいろ

二千里外故人心 にせんりがい、こじんのこころ

(出たばかりの十五夜の月を、二千里のかなたで見る友の心よ)

というフレーズが特に有名で、源氏物語でも登場します。

 

…画像:Pixabay様よりロイヤリティーフリーの写真をお借りしました…

 

 

そもそも、白楽天は、玄宗と楊貴妃の愛を「比翼の鳥・連理の枝」と詠った「長恨歌 *」の作者でもありました。またもや、楊貴妃と連想がつながります。

 

 

また、月をみて遠くの人を想う漢詩に、玉門関が出てくるものがあります。それは… 

 

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玉門関の漢詩を。


参考文献:
 片桐洋一、他(校注・訳)
 『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語 日本古典文学全集8』小学館、1972年。

 野口元大(校訂)『竹取物語 新潮日本古典集成 第26回』新潮社、1979年。

 大野晋、他(編)『岩波古語辞典』岩波書店、1974年。

 戸川芳郎(監修)佐藤進・濱口富士雄(編者)『全訳 漢辞海 第三版』三省堂、2011年。

 山中裕『平安朝の年中行事』塙書房、1972年。

 松枝茂夫(編)『中国名詩選(下)』ワイド版岩波文庫、1991年。

 
イラスト:あおい

*:リンクあり
                   
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