以下の意見に全面賛成!
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夕刊フジ【朝日新聞研究】朝日新聞 日本刀に対し鈍感この上ないダブルスタンダード 2016.10.02
9月7日の朝日新聞朝刊、「ニュースQ3」欄に、「陸自エンブレムに日本刀 なぜ?」と題する記事がある。陸上自衛隊が記念品などに使うエンブレムに、日本刀がデザインされたというので、問題になっているというのだ。
記事によると、注目のエンブレムは「上段に日の丸、下に陸自のモチーフの『桜星(おうせい)』。そして真ん中には、交差する抜き身の日本刀とさや」で、「『桜刀(さくらかたな)』と名付けられ、5月に公表された」という。
陸上幕僚監部の広報室は「安倍政権が掲げる『積極的平和主義』を具現化したデザイン」「国連平和維持活動(PKO)や国際共同訓練などで他国軍と交流する際、エンブレムを刻印したメダルや盾を記念品として贈る予定」などと説明している。
このエンブレムに対し、「国内のみならず海外でも大きな反発を引き起こす」として、撤回を求めて署名活動を始めた人がいるそうだ。
同紙によると、埼玉県の66歳の女性は、オンライン署名サイトで署名集めを始め、「約3週間で2万2000人以上の署名が集まった」という。撤回要求の理由は「軍刀は帝国日本軍の略奪や脅迫を思い起こさせるシンボル。自衛隊のエンブレムにふさわしいとは思えない」というものである。
ところで、この記事が掲載された前日、9月6日の朝日新聞夕刊の文化欄に、「日本刀じっくりうっとり-『刀剣女子』の来館急増」という記事が載っている。
昨年1月、オンラインゲーム「刀剣乱舞」が発売されてから、各地の博物館や美術館に「刀剣女子」が殺到している現象を取り上げたもので、女性ファンの急増を「ゲームの中で容姿端麗な男性に擬人化された名刀の実物をみるためだ」と分析している。
執筆した記者は、富山市の「森記念秋水(しゅうすい)美術館」と、岡山県瀬戸内市の「備前長船(おさふね)刀剣博物館」を訪れている。
秋水美術館は、約200振りの日本刀コレクションを誇る。今年6月の開館以来、入館者数は約8000人という。刀剣女子も多いが、「特別なことは何もしていない」と学芸課長はいう。
長船博物館は、刀剣博物館として全国有数の規模という。同紙は「ゲームやマンガを日本刀や武器・武具と融合させた企画展を開き、戦国時代や幕末好きの『歴女』の注目を集めている」と報じている。
この記事の末尾は、「ゲームに端を発した今回のブームは『物珍しさ』の域を超え、日本刀の本当の魅力を知るファンを徐々に育てつつあるようだ」と締められている。
冒頭の記事より、こちらの方が日本刀に対し、はるかにまともな感覚ではないか。以前は、日の丸が侵略のシンボルとして批判されていたが、エンブレムの日の丸は問題にされていないようだ。撤回・反対運動の本気度を疑いたくなる。
それにしても、朝日新聞は、自分が犯しているダブルスタンダードに対しては、驚くほど鈍感である。=おわり
■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、夕刊紙や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。