言霊


古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉どおりの結果を現す力が
あるとされた。


に出した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされた。
そのため、祝詞を奏上する時には絶対に誤読がないように注意された。
今日にも残る結婚式などでの忌み言葉も言霊の思想に基づくものである。


日本は言魂の力によって幸せがもたらされる国言霊の幸ふ国とされた。
万葉集や古事記にも書かれている。


金田一京助は『言霊をめぐりて』の論文内で言霊観を三段に分類し、
言うことそのままが即ち実現すると考えた言霊
言い表された詞華の霊妙を讃した言霊
祖先伝来の一語一語に宿ると考えられた言霊
とし、それぞれ言語活動の神霊観、言語表現の神霊観、言語機構の神霊観ということに相応しいと記している。