












7、ぼくたちのいばしょ
キリギリスは目をさますと、目の前にはとりたちがたくさんいます。
「あ~。たべられてしまうんだ。もうにげられない。」
そう思って気をうしなってしまうしゅんかん、ききおぼえのある声が聞こえました。
「カラスさん、みんなをぶじにみつけだしてくれてありがとう。」
カマキリ村長の声です。
「びっくりして気をうしなっていますが、大じょうぶですよ。もうすぐ気がつくでしょう。」
カラスは気をうしなっているウマオイやマツムシをのぞきこみながらいっています。
「ぼくたち生きているんだ。食べられやしないんだ。でも…いま…カマキリ村長の声が聞こえていた。」
そこでキリギリスはおきあがってまわりをみまわすと、なつかしい村のひろばに、なつかしい友だちがたくさんあつまってきているのが目に入ってきました。
カマキリ村長がキリギリスに近づいて話だしました。
「あんしんしなさい。ここはわたしの村じゃ。おまえたちが出て行ってしまって、さびしくてこまっていたんじゃ。それでカラスさんにたのんで、さがしてつれもどしてもらったのじゃ。きみたちのいばしょはここじゃ。ここでおもうぞんぶん、えんそうしてくれ。」
キリギリス、ウマオイ、セミ、マツムシは大よろこび。
「ありがとう。カマキリ村長さん。ぼくたちはりきってえんそうしますよ。」
そういうと、さっそくえんそうしだしました。
虫の虫たちも大よろこび。みんなでおどりだしました。
カマキリ村長は、
「さびしいより、ちょっとにぎやかすぎる方がいいもんじゃ。しかし、ちょっとじゃよ。ちょっと…ちょっと…やっぱり…その……ウルサ~イ‼︎
」
でも、もう音がくたいの虫たちはとまりません。
おこっているはずのカマキリ村長もハッパのうらでおどっているのをしってるんだもの。
おしまい













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