まど・みちお氏の詩集「ぼくがここに」を読んでいる。

生前、最終宣告を受けて実家の北海道に戻ったトゲサブロウに、
この詩のタイトルにもなっている「ぼくがここに」という詩をLINEで送った。


「とてもいい詩だね」


と返信が返ってきたので、早速その詩集をプレゼントした。


彼が危篤状態になった時、母が枕もとでその詩集を朗読してくれていたという。


「言葉」「言霊」を大切にした弟だった。
まどみちお氏には到底かなわないが、彼と同じように
弟もまた、校歌をこの世に残した。


中国にいると全然そんな雰囲気にはならんけど、

初盆なんだね。。。


『天と地とが』


天と地とがあるからのようにあるのか
昼と 夜とが
いや 今日と
その素晴らしい今日を
無限に続けるために訪れる明日とが


天と地とがあるからのように
火と 水とが
虹と やまびことが
そして 生き物と
そのやさしい ふるさと
生きていない物とが


天と地とがあるからのように
植物と動物とが
男と 女とが
そして 親と
やがて より素晴らしい親になるための
愛らしい子どもとが


おお あるのか
天と地とがある からのように
人間にも 眠りと 目覚めとが
喜びと 悲しみとが
そして 絶望と
その中から いつも生まれてくる
新しい希望とが

(まどみちお)