春の叙勲

全体で受賞される方が
4000人以上もいらっしゃるので
何かの間違いで
シャレで
自分の所にも来たらいいのになあ
と思うような年代に
私もなってまいりました

そんな中、
学術、芸術などの功績を残された方への
紫綬褒章に
藤山直美さん、春風亭小朝さんという
身近な方が選ばれ嬉しかったです

身近と言っても
年齢が少し近いというだけで
全く交友関係は無いのですが
藤山直美さんは喜劇の面白さは勿論、
普段のトークもめちゃめちゃ面白く、
過去にインタビューさせていただいた時も
マイク持って突っ立っているだけで
楽しいVTRが出来て助かったものです

おめでとうございます!

また、私は小さい頃から
親父の影響で良く演芸番組は見ておりました
一番印象に残っているのは
牧伸二さん司会の大正テレビ寄席です

小学生時代はWけんじの漫才が大好きで、
その他、
てんぷくトリオ、獅子てんや瀬戸わんや、
コロンビアトップライト、ナンセンストリオ、
トリオスカイラインといった
皆さんの本芸を食いついて見てました
また、デン助劇場という喜劇も
良く見ていた記憶があります

東京在住だったので、
関東の演芸しか放送されておらず、
この時に松竹や吉本の新喜劇や漫才が
放送されていたら良かったのになあ
と、つくづく思います

と、言うわけで
意外と落語は見てなかったんです
テレビでやってはいたでしょうけど
我が家では視聴されていませんでした

そのため、殆ど落語の基礎知識も無く
出会い頭で
青山学院大学落語研究会に入ってしまいました

最初は先輩に連れられて
新宿末廣亭や上野鈴本、池袋演芸場などの定席、
楽太郎先輩の勉強会的な愛宕寄席などの地域寄席、
その他、最高峰は東横落語会のホール落語など、
片っ端から財布と相談しながら観に行きました
また、他大学の落研の落語会にも
日本酒の一升瓶を持って観に行ったものです

この時代にVTRやDVD、
増してやYouTubeみたいなものがあれば
どれだけ助かったかわかりません
テレビ放送が少なく
何せ自分で足を運ばないと
なかなか落語を見ることは出来ませんでした

そうして約40年前から4年間、
みっちりと
落語を現場で見たり、
ラジオを録音したり、
図書館でレコードを借りたり、
先輩のカセットテープをダビングしたりで
600本近いカセットテープの
ライブラリーが出来ました

そうなると
当然、噺家さんやネタに
好き嫌いが出来ます

落研時代は一年生の時に
圓生師匠がパンダと同じ日にお亡くなりになり、
(口の悪い人はマクラで「新聞見ましたか?大きな見出しで上野の動物園のパンダ死ぬ!その横に、小さく、圓生『も』死ぬと書かれてました」などとおっしゃってました😅)
志ん朝、談志、円楽、円鏡で四天王だ!!
落語を盛り上げよう!!
という動きがあった頃です
上方では米朝、松鶴、小文枝、春団治といった
四天王でした

そんな中、私が一番好きな噺家さんは
四天王の方ではなく、柳家小三治さんでした
小三治師匠のLPも買いました

そのおかげ
という訳では全く無いのですが
見事に人間国宝になられました

そして、
若手で好きな噺家さんが
春風亭小朝さんだったのです

古今亭志ん朝さんを思わせるような
実に滑らかな口調で
仕草の型も綺麗で
マクラも面白く
話を壊さないような新しいクスグリも入れて
古典的かつ現代的な高座に魅了されました

そのおかげ
という訳では全く無いのですが
見事に紫綬褒章を受賞されました

おめでとうございます!!

若い頃から大活躍されていた方なので
我々はいずれ
正蔵?柳朝?ひょっとして圓朝?といった
大看板を背負うのだろうなあ
と予測しておりましたが
依然として小朝師なのは予想外でした

しかしながら
小三治師も小朝師も『小』が
いまだに付いているので
それはそれで良いことなのかしら?
と思ってしまいます

ちなみに
私は就職試験に全部落ちたら
小三治師か小朝師に 
弟子入り志願するつもりでしたが
幸か不幸か
読売テレビに拾っていただきました

上方では
なんといっても
桂南光師がオススメです
どんなネタも
人柄で丸く聴かせてくれて
しかも面白いです

お世辞にも良い声ではないのですが😅
落語では全く気になることはありません
ご本人は「録音すると思うとやりづらいねん」
とおっしゃっておりましたが
私も持っておりますライブCDは楽しいです

勲章決める係の方!
次はぜひ
南光師匠をよろしくお願いします!!

そして、現在、
江戸落語で大好きなのは
春風亭一之輔さんです
この人は若いのに化け物レベルです(泣)
古いことをめっちゃご存知ですし
落研出身者とは思えないです
最初は大御所の息子?だと思ったほどです
新しいクスグリのセンスも抜群ですし
声もいいですし
芸人らしいバンカラさもありますし
とにかく上手で驚きます
どういう生まれ育ち方をしたら
こういう噺家さんが出来るのか?
かなり現代の不思議レベルです

本来は鈴本のトリだった
4/21から10日間行われている
YouTube一席独演会企画も
軽めのネタは、とことん面白く、
らくだのようなネタはキッチリ迫力満点に
など、噺の構成や演出など
誠に恐れ入ってしまいます
ぜひ!一之輔さんの
YouTubeチャンネルで見てください!

以前、私の定年退職前に
読売テレビ主催の落語会に
お越しいただいたのですが
それはそれは見事な あくび指南 でした

しかも!
その時には一之輔師が
私が昔にズームインに出ていたことをご存知で
(これ自体がかなり異常な人です)
ご挨拶していただき恐縮致しました

勲章決める係の方!
南光師匠の次は
一之輔師匠をよろしくお願いします!

※全く私の個人的な感想です