報道されているバス事故についての考察
磐越道での部活のマイクロバスの死亡事故が毎日のように報道されています。私自身もバス運転手から運行管理者へと進んだ経緯から他人ごとではありませんでした。一般的に観光バスというものは行先、周遊先、など行程の中でも比較的時間の予定予測が立ちやすいので、最終降車地が駅や空港などの乗り継ぎの計画も立てやすいものです。一方で部活などは現地到着後からの時間が未定の場合が多く、大会などは試合結果から勝ち残れば遅くなり、1回戦敗退なら早く終わるという事情もあります。そう考えますと出庫から入庫までの総拘束時間というものが一つの大きな問題となります。事業用バス運転者には改善基準という告示が存在し、路線バス 高速バス 貸切バスそれぞれに改善基準が存在します。バス運転者の改善基準告示 リンクに詳細を貼り付けておきます。貸切バスの例ですと、運転者一人の場合 運転時間 4時間以内 30分の休憩 1日の拘束時間 13時間以内1日の休息時間 11時間以上のような規制が存在します。新潟から福島までの運転時間を片道3時間30分 往復7時間 出入庫時間を1時間 現地待機時間を9時から15時の6時間と考えると総拘束時間は14時間になります。 改善告示基準に収まらない為、交代運転手の配置が必須となります。2名での運行が選択されます。そうすると連休中の繁忙期の割増運賃に加えて、交代運転手の配置も加算されることから通常期よりも相当割高な運賃になるということとなります。学校側の会見でも5時30分出発 19時30分帰着という予定だったので、総拘束時間は14時間以上ということになります。学校は過去にもレンタカーによる送迎をお願いしていた過去もあり、バス会社の配慮から割増しとなる場合はレンタカー手配をしていたと推察します。ここで問題なのは運転手の紹介です。営業担当者が個人で知人に手配していたことが問題だと感じます。レンタカーであれば個人手配の運転手ならバス運転手の改善基準は適用されないが、少なくとも準拠する必要があると感じました。バス会社によるレンタカー手配は適法の範疇ではありますが、運転手まで手配するとなると、白バス行為となり違法と判断されます。バス会社が人材派遣会社に依頼して運転手を派遣した場合も仲介したということから違法となります。この場合は学校が派遣会社に依頼して運転手を手配するのが妥当だと感じます。事故原因については警察が詳細に調べると思いますが、一番に感じるのは運転者のモラルだと感じます。報道には貸切バスとレンタカーが混在して手配していたようなので、おそらく上記のような事情からバス会社が依頼を断り切れなかった。学校に配慮したと言えます。学校側も暗黙の了解みたいな馴れ合いから黙認してきたと感じます。いわゆる職業運転手と言われるのはバス・タクシー・トラックであり、自家用送迎のようなドライバーとは別に考える必要があります。職業運転手には教育・健康管理・安全管理・労働管理など様々な規制が掛けられています。しかし、自家用ドライバーにはそれらの規制が無いのも事実です。有効な運転免許証があれば誰でもドライバーになることが出来ます。因みに大型 中型 小型バスはいわゆるバスモデルからの派生モデルで製造されておりエアブレーキが標準です。マイクロバスは小型トラックからの派生モデルであり油圧ブレーキが標準です。大型バス運転者からするとマイクロバスはブレーキが利きにくいのも事実です。小型バスとマイクロバスは製造方法からして別物だということです。これらはあくまでも個人の見解であり公式なものではありません。参考までにお願いいたします。