「エフフォーリアVSタイトルホルダー」、この対決をチャンピオンホース同士による最強古馬決定戦とメディアは煽っていたが、私はちょっと違う見方をしていた。前者は4歳初戦の前走で不可解な惨敗、後者は直接対決で一度も先着していなかった。つまりこの対決は暫定王者同士、ここを勝ってこそチャンピオンと呼ぶに相応しいと思っていた。

 

1着タイトルホルダー(横山和)  2分09秒7(R)

2着ヒシイグアス(レーン)

3着デアリングタクト(松山)

4着ディープボンド(和田)

5着マイネルファンロン(デムーロ)

6着エフフォーリア(横山武)

菊花賞馬にして春の天皇賞馬には今更失礼かもしれないが、まさかこんなに強い馬になっているとは思わなかった。タイトルホルダーにとって展開的に気になっていたのが、逃げ馬パンサラッサの存在。終始2番手追走という格好にはなったが、好スタートを切ったことで自分のペースを守るポジションを取れたことが大きい。飛ばさざるを得なくなった逃げ馬のペースは5F57秒6のハイペース、離れた2番手は他の有力馬に対して逃げているのも同じ、如何なく強さを発揮することができた。このメンバー相手に完勝したのだから、真のチャンピオンホースになったと言っていいだろう。

 

私の本命ディープボンドは4着、彼らしいレースだったとは思うが、時計が速すぎた。しかし、勝ち馬をマークしてレースを運び、3角から4角でのあの手応えで3着にハナ差と粘るのだから、その勝負根性は大したものだ。やはりG1を勝つには決めて不足ということなのだろう。できれば後方から3角手前あたりからの大まくりで勝負してもらいたかった、同じ負けるにしても。

 

ファン投票1位の座は譲っても、レースでは1番人気だったエフフォーリアは6着、ハイペースとはいえ道中のポジションは後ろすぎたと思う。もっと前に行けなかった?それとも行かなかった?はわからないが、初めてブリンカーを着用したのであれば、もっと前で勝負するべきだったのではないだろうか。前走9着、そして今回はメンバー強化で6着と着順は上げているが、全く見せ場なしでは復調には程遠い気がする。

 

今日の勝ち方を見せつけらると、秋はぜひ凱旋門賞に挑んでもらいたいものだ。おそらく何かのラビットにハナを譲ったとしても自分のペースで走ることができれば、大いに期待できそうだ。