落合信彦著「そしてアメリカは消える」を読みました。若いころ熱狂して読んでいた落合氏の最新書です、何年ぶりに読んだのでしょうか。私が考えている以上にリーダーシップの危機が訪れていることを強く認識することが出来ました。
印象に残った言葉を引用します。
・ジャングル化した世界
・この世で無限のものが2つある。ひとつは宇宙、もうひとつは人間の愚かさである。
・命というものは意味がある時に使って初めて価値がある
・やると言ったら必ずやる、中途半端が一番まずい
またエピローグの文章が素晴らしいので加えて紹介します。
今、日本は世界に注目されている。しかし決してよい意味での注目ではない。かつて西ヨーロッパ諸国と肩を並べ、急速に成長した国が「どのように衰えて沈んでいくのか」が注目されているのだ。日本は「衰えゆく先進国のモデルケース」になってしまった。(中略)今の日本には褒め称えることよりも、批判すべきことのほうが断然多い。真に祖国を愛する人間なら批判すべきは批判せねばならない。かつてフランスの作家であり哲学者でもあったアルベール・カミュは言った。
「私は国を愛したい、そして正義をも愛したい」
引用を終わります。
私が落合氏の追っかけを始めたのは中学3年、受験勉強で塾に通うバス・電車の中での読書からでした。高校時代は最新刊が出るたびに、食い入るように読み、感動していました。大学生の時は講演会にも参加し、直接熱いメッセージを聞きました。今の職業を選んだのも、落合氏の本に大きく影響されたのが一因です。
しかし、ビジネスの世界で生きていく中で、少しづつ路線に違いを感じるようになり、落合氏から自然に遠ざかってしまいました。しかし、定期的に以前読んだ本は読み返していました。特に社長時代に読み返した「ケネディからの伝言」は今でも人生のバイブルの一冊と言って良いほど、内容に感銘を受け、自らの行動にも活かしたのでした。
今回、改めてアメリカの現状を理解するとともに、ロシア、中国との関係性にも注目していく必要があることを再認識しました。
勉強になりました、ありがとうございました。