140923与える人こそ成功する時代
アダム・グランド著「Give & Take 与える人こそ成功する時代」を読みました。本当に素晴らしい本でした、21世紀に生きる全てのビジネスパーソンに読んで欲しい内容です。

アダムはペンシルバニア大学ウォートン校にて最年少テニュアを取得した新進気鋭の教授です。そのアダムが「人に与える人が成功する」と力説し、多くの実験、事例からそのことを根拠として説明しています。しかし、ギバー(一に惜しみなく与える人)は最も成功するグループと、単なる「お人良し」で終わるグループと二つに分かれることも説明しています。あなたなら、どのようにして「最も成功するギバーを目指すか」、是非自分なりの事例を踏まえて、読み進めていくと更に楽しめるはずです。

1.「Give & Take」はこの世の中を形成する当たり前の原理原則に思える。しかし、それが正しいのか?著者が定義している三つのタイプは以下。
  ・ギバー(人に惜しみなく与える人) 
  ・テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)
  ・マッチャー(損得のバランスを考える人)
  調査によれば、どの業種でも成功からほど遠くにいるのはギバーである。しかし、成功を収めるのもギバーである。

2.「強いつながり」(親友や同僚といった周囲の心から信頼する人)と「弱いつながり」(ちょっとした知り合い)がある。「強いつながり」は絆を生み出すが、「弱いつながり」は「橋渡し」として役立つ、新しい情報により効率的にアクセスさせてくれるからだ。弱いつながりは異なるネットワークのほうにより開かれているので、新しいきっかけを発見しやすくなるのである。

3.私たちが人助けをする理由は「困っている相手を自己意識に同化させ、相手の中に自分自身を見出す」こととチャルディーニは主張する。つまり、実際には、自分自身を助けているのである。

印象に残った三点です。本書の中にはインマン(マイケル・ジョーダンをドラフトで指名しなかったGM)とマイケル・ジョーダンの事例等、わかりやす事例もたくさん紹介されており、実験での根拠とともに、アダムの主張を裏付けています。ロバート・チャルディーニは帯広告で「仕事と人生の革命的な思考の転換になるだろう」とおそろしく強い口調で推薦しています、その価値は十分あると確信しています。

「成功からほど遠くにいるのがギバー、しかし、成功を収めるのもギバー。」

この理由は何なのか?本書をこれから読む皆さんが本書から読みとって頂ければ幸いです。私も本書で学んだことを実践し、行動を続け、良い世界を作る一助になりたいと思います。

http://www.amazon.co.jp/GIVE-TAKE-%E3%80%8C%E4%B8%8E%E3%81%88%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%8D%E3%81%93%E3%81%9D%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%99%E3%82%8B%E6%99%82%E4%BB%A3-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88/dp/4837957463