不惑のMBA格闘日記 

経営コンサルタント高畑省一郎さんの年賀状で紹介されていた、エドワード・デシ+リチャード・フラスト共著「人を伸ばす力」を読みました。大変に勉強になりました。

印象に残っているのは次の点です、以下、引用します。

「ほとんどの人は、もっとも効果的な動機づけは本人の外から与えられるもの、熟達した人が与えてくれるものと考えている。それを示すエピソードならいくらでもある。天性の説得力をもつコーチが、おだてたり強制したり、はずかしめたり熱心に説いたりして、意気地のない選手をチャンピオンにする話。あるいは熱心な教師が、報酬と罰を巧に用いて教室を統制し、小さな獣を従順な学習者にかえてしまう話などなど。
ライアンと私が行った研究ではすべてが、それとは反対であった。外から動機づけられるよりも自分で自分を動機づけるほうが、創造性、責任感、健康な行動、変化の持続性といった点で優れていたのである。」

1.内発的動機づけを維持するためには、自分が有能であり、自律的であるという感覚をもつ必要がある。

2.個人主義と自律性二つの概念は決定的に異なる。個人主義とは、われわれ自身の目的を自由に追求することができるということである。自律性とは、われわれが自由意思によって、選択した目標を追求すること(すなわち、自由に目標を追求出来ること)と定義することが出来る。個人主義とは自己の利益追求のことだが、自律性とは自己選択の感覚や柔軟さ、自由さを感じながら、意思を持って何らかの行為を行うということである。

3.人間の自由とは、真に自律的であることを意味する。そして取りいれたもの、固定した内的な構造、麻痺した自己吟味、制限などに縛られず行動することを意味する。自由であるということは、意思にもとづいていると感じられることであり、真の自己によって自らの行動が決定されていることを意味する。
しかし、自由であることは、他者を犠牲にして自分自身のことをすることを意味しない。むしろ、他者への関心と環境への尊重を必要とする。なぜなら、それは人間の絆(connectedness)の現れであるからだ。

引用を終わります。

リーダーは人を伸ばすことが大切なミッションです、一方、組織として目標を達成するために個人主義は戒めなくてはいけません。「自律的」という大切なキーワードを忘れずに明日からも行動を続けます。