波頭亮氏、茂木健一郎氏共著「突き抜ける人材」を読みました。勉強になりましたが、やや複雑な気持ちになりました。なぜなら、私自身の立ち位置を再認識させられたからです。
印象に残ったのは以下三点です。
1.リーダーをリーダーにするのはフォロワーだ。
リーダーになれる人はごく一部です。多くの人にとって重要な問題は誰をフォローするのか、誰のフォロワーになるのかです。「周囲は批判するかもしれないが、自分はこの人が良いと思う」と言える、それなりの見識、美意識、価値観が必要であり、そういう人がいて初めて目利きのマーケットが生まれ、真のリーダーが生まれる。
2.自分たちで何かを作る。
いまの日本の教育で決定的に欠けているのが「自分たちで何かを作る」経験です。これからの時代は、批判するより手元で何かを作る人のほうが貴重です。優秀な人材が自分の中にプリンシプルを抱き、「自分はこういう仕事をしたい」という強い志のもとでエネルギーを爆発させると「突き抜けた人材」になれます。
3.若い人
今、日本の閉塞感を打破し新しい社会を築いていくために求められているのは、「突き抜ける人材」である。今までのやり方と古い常識にとらわれず、自分で考え、自分で行動出来る人たちである。そして、そうした突き抜けて行くことが出来るのは、現行の社会システムの既得権益を有していない、またこれまでの常識が染み付いていない若い人たちであろう。
引用を終わります。
波頭さんの話を直接聞いたのは1995年一新塾の講義でした。その時「こんなに頭の良い人が世の中にいるのか」と衝撃を受けました。その後、著書が出るたびに読み勉強を続けてきました。今回もその流れです。彼が言うことを少しでも自分の中に取り入れたいと、本書を読みました。多くのことは賛同出来ましたが、引っかかったのは三点目でした。
「若い人」
私はもう若い人じゃないよね?そう気づいたとき、自分は突き抜ける人材になるのか、それともフォロワーになるべきなのか。いや、55歳の人から見たらまだ「若い人」と言えるかもしれない?
うまくまとまっていませんが、どの立ち位置であっても「突き抜ける人材」を目指し行動と勉強を続けることを、今回の結論とします。