奈良ドリームランド | 吉岡毅志オフィシャルブログ Powered by Ameba

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コメントにもありましたが、奈良ドリームランドが8月31日に閉館しました。

奈良ドリームランドと言えば、僕がウルトラヒーローショーで大変お世話になった遊園地の一つ。

数あるウルトラヒーローショーの中でも、屋外ではなく、完全にヒーローショーの為に作られた劇場という形で魅せるステージだった。

九州のウルトラマンランドも屋内だが、どちらかと言うと、ウルトラマンフェスティバルでも有名な後楽園のプリズムホールのステージに似た感覚。しかし、奈良ドリームランドの凄い所は、連日に渡り、ステージを行っていた所だ。

ヒーローショーに出演する役者達は近くで共同生活を送って、過ごしていた。当時、僕と同い年の人がガイアに入ってくれていたり、高校生のアルバイトが一生懸命怪獣に入っていたりもした。ほとんどが年下だった事に驚かされた。

奈良ドリームランドでの公演では、僕は前のりと言う形で現場に入っていた。土曜日、日曜日計二日間で10ステージ行っていた為、当日入りでは間に合わないのだ。

イベントの台本とMDは二週間前には僕の手元に届く。

このMDには、録音済みの音声が入っている。要するにウルトラマンや怪獣の声が入っている。僕の台詞部分には空白があり、MD相手にステージの練習をするのだ。

そして本番前日の夕方に奈良ドリームランドの劇場に入り、場当たり、ゲネプロを行う。奈良ドリームランドのステージ中央には名物とも言える観音扉がある。この扉の出入りのタイミングなどのチェック、変身のタイミング、音、照明などのチェックが先ず行われる。

そう、僕が劇場に入るといつも、他の役者さん達が明日のステージの最終チェックをしていたのがとても印象的だった。ゲストと言う形で後から参加する僕は、いつも皆の情熱みたいなものに感動していた。凄いぞこの人達のパワーはって。

そして、普段行っている公演を一部スペシャル公演用に変更する為、皆さんは本当に大変だったと思う。

そしてMCのお姉さん達との打ち合わせを終え、ホテルに移動。

その後、スタッフや役者さん達と食事をして、親交を深めるのだ。と言っても皆が集まるのは22時頃。熱い話などしたら、軽く日付けが変わる。初めは僕も初対面で中々輪に入れなかったが、公演に行く度にスタッフ、演者と親しくなって行くのが分かった。

公演初日は、先ず通し稽古を行う。つまり、土曜日は6ステージ行う事になるのだ。30分から40分のステージとは言え、スーツに入る役者さん達は1ステージでもエネルギーを消費する。ステージの合間にクーラーの前で皆寝ていたのが印象的だったな。

そして二日目になると、お客さんの中の大きなお友達が高山我夢ではなく、何故か吉岡毅志に応援エネルギーを送っているのが手に取る様に分かった。

ここで言う大きなお友達とは、つまり、ちびっ子ではなく、大人のお客様。大きなお友達は土曜日、日曜日と沢山のステージを僕と一緒に楽しんでくれていた。

そして日曜日の9ステージ目が終わると、いよいよ残す1ステ。ここで、子供達の「頑張れ~!!」の応援エネルギーに紛れ、大きなお友達の「何かやれ~!!」エネルギーが僕に届く。そして、僕は変身、いや、変心するのだ。

そして自分で言うのもなんだが、この10ステージ目が後に伝説と呼ばれる様になったのだ。・・・つうかオレしか言ってなさそうだが。

基本の物語は10ステージ目ももちろん同じなのだが、アドリブ的なシーンでは、吉岡毅志が確実にステージに降臨していた。天使降臨。

そして物語が終わると、トークショー的なパートに突入する(これは各ステージお約束)。

ここでオレはありとあらゆる事をやった。

普段はもう一度ステージに我夢を呼んで、お話を聞こうという設定なのだが、最後のトークショー、何かやれ~エネルギーを身にまとったオレはただじゃあ帰れない。つうか帰してくれない。

ここで伝説の一部を紹介しよう。

伝説①

トークショーパートになり、我夢がもう一度ステージに出てくるはずなのだが、ここでウルトラマンガイアが登場する。そして、なんと、ウルトラマンガイアが「ガム~!!」と叫んで、高山我夢に変身するという演出を手掛け、円谷プロに本気で怒られる。

伝説②

奈良ドリームランドの役者さんで、僕にそっくりな方がいた。兄弟と言っていい程そっくりだった為、我夢を呼び込む所で、彼を出演させ、お客さんを困らせた。つうか彼がステージにあがった時、お客さんは本当にオレと間違えてた。

とまぁそんな事もやってしまっていた訳ですが、奈良ドリームランドのウルトラヒーローショーは本当に楽しかったのです。スタッフ、演者が、子供達を夢中にさせ、そして大人達も楽しませる為に本当に一生懸命だった。奈良ドリームランドで初めて僕に会った方も沢山いたと思います。そして、僕がお世話になった、奈良ドリームランドのスタッフさん同士での結婚があったりとか、出会いの場でもあった奈良ドリームランド。

そんな奈良ドリームランドの閉館は寂しい気もしますが、今はありがとうと言いたいです。素敵な時間を本当にありがとう。

PS.奈良ドリームランド入り口にあったローソンが気になります。よくそこでオニギリとか買ってたもんで。それと、当時奈良ドリームランドでガイアに入っていた同い年の役者さんとは今でもたまに会ったりしていますよ。