『は!?』
スポーツニュースに目を疑う。
楽天イーグルスの最年長スラッガー、42歳の山崎武司さんが今シーズン限りで自由契約になるというのだ。
武司さんはホームのKスタで最後の打席に立ち、ヒットを放って仙台に別れを告げた。
来期はコーチとしてチームに残ってほしいという球団の意向を、現役にこだわる武司さんが蹴った。
武司さんはイーグルス創設から4番を打つ『ミスターイーグルス』だ。
今年は特に武司さんのホームランで何人の人が元気を貰っただろう。
あと一年か二年しか現役は続けられないだろうし、武司さんも楽天イーグルスというチームでユニフォームを脱ぐつもりで野球をやっていただろう。
これからも仙台で沢山ホームランを打って欲しい。
でもそれが叶わない。
これは切ない。
気持ちとか感情だけでは足りない。
プロとはそういうシビアなもの。
だけど、だ。
決まってしまったことかもしれない。
だけど球団は何とかもう一度考え直せないものだろうか。
だめなのか。
だけど、の繰り返し。
ホームランが出にくい今のプロ野球では、このベテランスラッガーを敵に回せばこんなに怖い存在はない。
今はありがとうございます。
お疲れ様でした!と、いうしかない。
武司さんにメールすると、短い武司さんらしい返事がかえってきた。
『ありがとう。まだ死なないから』
と。