インパルス板倉くんの小説『トリガー』を読んだ。
僕も大好きな『板倉ワールド』が炸裂している。
2028年、射殺許可法下の日本。
犯罪を減らす為に国王が制定したのが『射殺許可法』。
【射殺許可法】
・各都道府県に1名ずつトリガーを配置する。
・トリガーの任期は1月1日から12月31日の1年間とする。
・トリガーにはICチップ内蔵の拳銃と、電子手帳が至急される。
・トリガーがどのように銃を使っても、その行為は法的に処罰されない。
応募した人間の中で脳波が国王に近い者がトリガーになれる。
トリガーに任命された人間が相手を悪だと判断したら打っていいわけだ。
犯罪を無くす為に。
女子には完全に支持されなさそうな内容だが、面白いし考えさせられる。
トリガーになってしまったが故の苦悩や逆恨み。
ハードボイルドの中にも人の『愛』がかいま見えてホッとする瞬間。
読んでいると自然に頭の中に映像が浮かぶ描写のうまさ。
板倉くんが作るネタと小説の、その才能の振り幅にも驚かされる。
ぜひ映画になってほしいものだ。
うーむ、いい一冊に出会えました。