こんばんは。またはこんにちは。もしくはおはようございます。

暑さ増し増し。皆さまいかがお過ごしですか？

こちらは前回の記事。

暑い7月18日を迎えました。花も用意せず淡々と過ごす、不誠実で無情な私をお許しください。

それでもやはり思考はそちらに引っ張られ。今日は祖母の話をちょっぴりと。父方の祖母101歳。未だ認知症も無く内臓も強く、耳が遠くなった以外は特に何も暮らすに困らず。何と言っても昨年だか一昨年だったかコロナになったにも関わらず軽症にて全回復。つよい。

そんな彼女が、一度自分を儚くしようとしたことがありました。多分前もブログに書いたかもしれない。入居する施設での入浴時、介護士さんの目が離れた一瞬の隙を突き自ら意を決して湯船に沈んだのです。一昨年のことでした。

兼ねてより「早くお迎えが来てほしい」と事あるごとに口にしていましたが、ついにそれを決行したわけです。もちろんすぐに気付いた介護士さんが慌てて引き上げ事なきを得ました。

呼ばれた母がすっ飛んでいき、まだびしょ濡れのままに息も荒く、興奮状態の祖母を抱きしめ撫でさすり、何度も何度も「大丈夫よ、大丈夫よ」と声をかけ続けたことは後から聞かされました。

祖母は幸せなはずでした。孫やひ孫に恵まれ健康に恵まれ親戚一同から愛されて、入居した施設は可愛がっていた姪が介護士として定年まで勤め上げた縁で紹介されたところ。こじんまりと家庭的な、手厚くあたたかな場所でした。

近くに住む私の両親は休みのたびに訪問し話し相手になっており、他の入居者の方には年に一度あればいい方の面会をほぼ毎週堪能し、祖母はつまり「周りの方々に比べれば」という意味において、大変恵まれた生活でした。それは本人も分かっていて何かと感謝と喜びを口にしていた。

でもいなくなりたくなったんだよな、と。最近ふと思います。あれからも祖母はやっぱりたびたび「早くお迎えが来てほしい」と両親に言っては叱られる、そんな感じ。

叱られたくて、否定してほしくて(つまり生きててほしいと言ってほしくて)そう言葉にしている節はあり。でも何だかな。私だったらな。「そんなこと言わないで！」と叱って否定するより、「そんなこと言いたくなるくらい、つらくなる時があるんだね」と言ってあげたくなる。

誰だってそんな時があるでしょう。祖母の孤独は分からないけど、誰もが羨む健康長寿を身をもって体現していたらだんだん嫌になることだってあるでしょう。同年代の友だちは鬼籍に入り施設の他人にお世話になる毎日。いつまでもいつまでも。ああもう嫌だと思いたくなる時があって当たり前でしょう。

両親からしたら、施設に預けているとは言え何かと世話を焼き会いに行き差し入れをしては話し相手になっていて、「こんなに尽くしているのに」と言いたくもなるだろう。

でもどんなに満たされているように見えたとて、それでも埋められないものを持ち続けてしまうのが人間で。もうそれをエイヤッと放り投げたくなる時がふいに現れてしまうもので。

でもなぁ。いざ放り投げたらもう、もう二度と元には戻れない。戻れないんだよなぁ。戻れない場所に、あなたも行ってしまいましたね。もう4年。

誰の命も尊いのは確かなのに、ふとそれを投げ出したくなる世の中よ。

願わくば、与えられた命の限り生きて生きて生きていたくなる。そんな世界になりますように。

ではまた後日。お疲れ様でした。

7月18日と祖母のこと