こんにちは。たけるです。

 

本当に久しぶりの投稿です。

コロナ禍の中、(仕事的に)色々と忙しい日々を送っていました。

いやいや、もちろん言い訳なのですが。。。

 

今回は、誹謗中傷について書きたいと思います。

 

先日、プロレスラーの木村 花さんが亡くなりました。

本当に悲しい出来事ですし、ご冥福を心よりお祈りしたいと思います。

 

そのことについて、著名人を含む様々な方がコメントされてますよね。

そして、この死について、「誹謗中傷」という言葉についてクローズアップされているような気がします。

 

でも、僕の中でこの誹謗中傷という言葉の意味がわかりませんでした。

もちろん漠然とは理解していますが、僕がわからなかったのははっきりした定義です。

それについてちょっと考えてみたいと思います。

 

今回、コスチューム事件をきっかけに木村さんに対する視聴者からの誹謗中傷が激しくなったということですが、誹謗中傷ってどういうことをそう呼ぶんでしょうか。その定義を知りたくて、改めて調べてみると、広辞苑ではこうでした。

 

【誹謗中傷】

根拠のない悪口を言って相手を傷つけること。

広辞苑より

 

ここで思ったんです。

「本当に根拠のない悪口だったら、気にならないんじゃないだろうか。」

 

だって、根拠ないんでしょ。ただの悪口だったら、「ふーん」で終わる気がする。。。

心に刺さらない気がする。

 

いや、誹謗中傷は悪くないと言いたいんじゃないんですよ。

本当に誹謗中傷が問題だったのかが重要なんじゃないかなと思うんです。

 

コスチューム事件って、自分の大事な大事なコスチュームを洗濯機に入れて(洗濯機を回さずに)外出している間に、小林快さんが洗濯し乾燥機にかけてしまったことでコスチュームが縮んでしまったことから、木村さんが小林さんを責めるような行動を起こしてしまうわけですが、それに対しての視聴者のコメントはその行動に批判的なものが多く寄せられた訳ですよね。

 

その批判って、

 

 

〈お前も悪いだろ〉 〈あの口の利き方はない〉 〈暴力行為とか最低〉

 

というものから始まって、

 

〈花さんのことテラスハウスファンは全員嫌い〉 〈早く消えろ〉

 

という個人攻撃に変わっていったとのことですが、では、これって誹謗中傷の定義に本当に当てはまるんでしょうか?

 

定義は「根拠のない悪口」です。〈花さんのことテラスハウスファンは全員嫌い〉は根拠ないと思いますが、

〈お前も悪いだろ〉 〈あの口の利き方はない〉 〈暴力行為とか最低〉はもちろん、 〈早く消えろ〉もただの意見ですよね。

 

もし自分が木村さんの立場だったら、上記のどの言葉が一番刺さるかと言ったら、〈お前も悪いだろ〉 〈あの口の利き方はない〉 〈暴力行為とか最低〉かなぁ。個人攻撃である〈花さんのことテラスハウスファンは全員嫌い〉 〈早く消えろ〉でもし心に刺さるとしたら、その前に〈お前も悪いだろ〉 〈あの口の利き方はない〉 〈暴力行為とか最低〉と言われたことから自分が間違ってるんじゃないか。。。普通の考え方じゃないんじゃないかと自分を否定的に考えてしまったからこそ、消えた方が良いのじゃないかという考えに至ったんじゃないかと思うんです。

 

大事なのは、そういう意見がたくさん出たってことですよね。

でもそれって、誹謗中傷(根拠のない悪口を言って相手を傷つけるん)じゃないと思う。

(どんな形であれ)自分が否定された絶望感であって、でも否定する側は根拠なく言ってるんじゃなく、自分の考えが正しいと信じて言ってるんでしょ? それって誹謗じゃないよね?

 

今のこの誹謗中傷に対するバッシングの流れって、影響力のある人への反論を否定する流れだと感じており、下手をすると言論統制に繋がるんじゃないかと危機感を感じております。

 

と思っていたら、同じことをおっしゃってる方がいらっしゃいました。

 

木村花さんの事件を防ぐ提言1-橋下徹

木村花さんの事件を防ぐ提言2-橋下徹

 

少し前までライブ配信をよく観ていたのですが、ライブ配信者も視聴者から様々な意見をもらうそうで、その中にはカチンと来るものも少なくないという話を耳にしました。

でも、それは視聴者さんの考えを言ってるだけかもしれないし、もちろん言い方もあるかもしれないけど、ただ自分の考えを伝えたい一心でそういう表現になってるだけかもしれないですよね。

 

それも誹謗中傷と同じように扱われるんじゃないか。。。と危惧しています。

 

そして、ライブ配信者って視聴者さんがついている訳じゃないですか。

ということは、ある程度の影響力を持ってると思うんですよ。

その人が例えば意見に対してさも誹謗中傷されたようなことを発言したとするじゃないですか。

じゃあ、どちらの意見が支持されると思います?

影響力のある方が支持されやすいと思いませんか?

 

木村さんの場合は小林さんのファンの方もいらっしゃるでしょうし、そんな簡単じゃないんだと思いますが。。。

 

今回の問題はいくつか挙げられます。

橋下徹さんも動画の中でおっしゃってましたが、その一つに、結局SNSをはじめとするインターネットという技術によって「双方向」の情報共有が容易になったことがもたらした結果なんじゃないかと思うんです。

SNSがこんなに発達する前から実はいろんな方が反論っぽい意見を持っていたけど、それを知る手段が手紙などのアナログな方法しかなかった。

それが、SNSによって「見える化」したんじゃないかと思いました。

 

この記事が全て事実かどうかはわからないけど、ここに書かれていることが真実だとしたら、そのコスチューム事件における木村さんの行動自体本心で起こしたものではない可能性が高いです。(指示された説もあるんですね。)

 

誰が「木村花さん」を殺したか コスチューム事件も?演出が招いた悲劇

 

そして、この記事で書かれている

 

「〈毎日100件近く率直な意見。傷付いたのは否定できなかったから。死ね、気持ち悪い、消えろ、今までずっと私が1番私に思ってました〉」

 

とSNSに投稿したこの言葉。

 

後半の「死ね、気持ち悪い、消えろ、今までずっと私が1番私に思ってました」が注目されがちですが、

 

僕はむしろ前半の「毎日100件近く率直な意見。傷付いたのは否定できなかったから。」の部分に注目したい。

つまり、死ねとか、気持ち悪いとか、消えろではなく、率直な意見と言ってるのは、例えば〈お前も悪いだろ〉 〈あの口の利き方はない〉 〈暴力行為とか最低〉という内容の言葉だったんじゃないかと思うんです。

それが心に刺さったからこそ、自分を責めたんじゃないか。。。その結果が、死という選択につながったんじゃないか。

それって、誹謗中傷が問題なんじゃなくて、誹謗が率直な意見と絡まって、少なくとも木村さんの中では誹謗じゃなくなったから誘導されたんじゃないか。。。そう思うんです。

 

木村さんの死の意味、ちゃんと理解したいな。。。そう思います。

そしてここで言いたいのは、いずれにせよ死では何も解決しない、ということです。

反論があったとしても、それが大多数だったとしても、それが全てじゃない。

そしてもしその反論が心に刺さったんだとしても、それをこれからの自分の行動につなげて行けば良い。

死を選ぶということはそのチャンスを自ら断つことになる。

例え「死ね」と言われたとしても、です。

だって、反論はある意味自分が向上できるチャンスを貰ってる訳ですから。

(もちろん言い方はそうじゃないからしんどいんですけど。。。)

 

それを側で伝えることのできる人はいなかったのか。。。それが悔やまれます。

だって、彼女はまだまだこれからの人だったのだから。

 

そして、誹謗中傷という言葉でこういう反論意見自体を封じ込められるような危機感を感じます。

反論意見を出すこと自体を否定するのではなく、それとの向き合い方についてフォローできる仕組みを考える必要があるんじゃないか。そう思うんです。

 

たける。