公式で発表した通り、扁桃腺手術の為一時休養することになり、BLACKのインストアイベントやラジオ出演などに、俺は参加することが出来なくなってしまいました。楽しみにしてたくれたみんなに申し訳ないです。また、その都合で各イベントの発表が遅れてしまったこと。3/9のライヴの内容変更がある可能性があることも、重ねて御詫びします。


そして、本人からの報告が遅くなってごめんね。
入院までどうしても終えないといけないことがあり、バタバタしてました。
なかなかtwitterやwebニュースの見出しとかだと上手く伝わらないとこもあるよね。
まず、声が枯れて喉の手術って誤解も多いみたいだけど、正しくは扁桃腺(熱出ると腫れるとこね)の切除。要は、高熱が出ない体にする為の手術。そして、その手術した後、一定期間声を出すのが難しいということみたいです。

発熱に関しては今に始まったことではなくて、言ってしまえば自分にとって「日常」と言って良い範囲だったと思う。元々免疫力低く小さい頃から原因も分からずしょっちゅう高熱が出たり、色んな病気になってきたので、「日常」と割り切らなければ、音楽活動をすること自体が難しいことだったから。上手く表現できないけど、熱があることに慣れてた。

それにいくら40℃近くの高熱がでたって、本当に集中すればライヴできたし、それでもヤバすぎる時は点滴すればなんとかなった。余談だけど東京のファイナルで熱がなかったのは、過去3回しかない。でも何より不思議だったのは、ステージに立ってみんなと一緒にいると声が出たこと。喋り声もでないのに、なんでだろうって本当に不思議だった。毎日ステロイド吸入しても治らなかったのに、人間の応援の力って凄い。

でもその分体調管理するし、いろんなケアをしてきたからか、本当に大きな病気や怪我もなく、なんとか活動してこれました。今までの活動の中で何度かドクターストップや入院を勧められたこともあったけど、たくさんの人の支えのお陰だね。歴代のスタッフやマネージャー、ボイトレのりょんりょんなんかには特に、健康状態を気使ってもらっていたので、感謝しかない。マネージャーは、休日やクリスマス大晦日関係なく、何度俺を緊急病院に連れて行ったんだろうって思います笑。仕事を越えて手を貸してくれた人たちに支えれてたんだね、ほんと。

勿論それのせいで何度も立ち止まったし、苦しい思いもした。だけど、もうそれは子どもの頃からもう悩み倒したことで。バスケの試合の次の日、負けて悔しいのに熱が出て練習できない。悔しい。しょっちゅう学校を休んでるうちに、自分は欠陥品なんだって思うようになった。
学校を休んでもじっとしてられないから、家にある本を読みあさったり、映画を観た。そのとき、友達に会えなくても、駆け回ってスポーツしなくても、ここにもちゃんと世界があるんだ、ちゃんと誰かと繋がれるんだって知った。それは自分にとって大きな出会いになったと思う。同時に、「もし自分が休み休みじゃないと進めない欠陥品なら、他に武器を持たないとダメだ。ひとよりダメなとこがあるなら人の倍がんばらなきゃだめだ」って思った。映像をとったり、文章を書いたり、デザインをすることは、俺にとって音楽やバンドを続けていく上で必要なことだったんだと思う。

バンドを始めてからは熱が出る頻度も多くなり、最初の頃なんて寝ないでバイトもしてたし一年の半分以上風邪引いてたと思う。悔しかったけど、ステージにあがったら全部出してしまうし、本当のライヴバンドみたいなハードなツアーを延々とこなしていくことは自分には無理だと思った。悩んだってしょうがない。「だったら諦めろ」か「受け入れて進め」の二択だ。ぐだぐだ言わずに、自分の欠点を受け入れて、違う武器も持つこと。それは遠回りなようでバンドマンの自分を救うこと。
やめるって選択肢だけはなかったし、それは落ち込むこともあったけど、動けない時は家でデザインや曲を描いた。ぐちゃぐちゃな想いを曲にすることで、自分を肯定して来た。dot.0なんか描いてる時も大きな壁にぶつかって、続けていけるか悩んでいた時だったりもする。

一番不安だったのは、原因がわからなかったこと。
何度検査しても、なんのアレルギーか分からなかったり、結局原因はストレスや疲労としか言われない。病名がつかないことが不安だし、ストレスだった。長いこと胃腸炎にも苦しんでるけど、とにかく免疫をあげるしか方法がないということで、いろーーーんなこと試した。健康食品やら運動やら、今思うと笑っちゃうようなうさん臭いことまで笑。去年の夏に喘息と扁桃炎が始まって、何ヶ月も高熱が下がらなくなってしまった時。流石に期間が長かったことと、他にあったトラブルで心が折れてしまった。
やっぱり、こんな活動をすること自体無理なのかもしれないとか、自分には向いてないとか、そういうことばっかり考えた。体調も含めて、自分には音楽やステージに立つ才能がないんだとか、暗い言葉が頭を埋め尽くしていたと思う。
それでも、復活の理由にもなったアルバムを創るまで絶対に立ち止まれないと思った。それはもう明るい希望とかそうゆうんじゃなくて執念のようなもの。何が何でも完成させたかった。医師とも相談して、近いうちに休まないといけないとは思ってたけど、なんとかアルバムツアーまではやり遂げたいという一心だった。多分立ち止まるのが怖いってのもあったんだろうね。声が変わる可能性があるってのも少しひっかかったのはあるし。
とにかくなんとか這いつくばってアルバム制作をしていた。自分を救うように歌詞と小説、短編映画を書いた。そしてそれが届けたいメッセージになった。自分自身で体現して伝えたいこと。堕ちてるからこそ、這い上がるエネルギーだったり、まさにヘヴィポジティヴ無理矢理前向きであることの大切さを実感したよ。

どんなに辛くたって苦しくたって、それがするならやるべきだ。
どんなに才能がなくたって向いてなくたって、それがやりたいことならやるべきだ。
どんなに無謀で難しいことだって、それがやりたいことならやるべきだ。
ドキドキしたいなら、自分の足で踏み出さなくちゃ。
いくらかっこつけてなんだかんだ悩んだって、結局は「ドキドキしたい」それだけだ。


完璧な人なんて居ないし、みんなに才能があるわけじゃない。
誰の方が恵まれてるとか、誰の方がもっと大変だとか、比べたって意味がない。
人は他人から見たらちっぽけなことでも、自分にとっては大きな試練になるし、逆に人からみたらくだらない小さなことでも幸せになれたりする。感じるのは自分自身。

だから俺は、何度も自分のこと嫌いになりそうになったけど自分だから出来ることをしたいなって思います。
マイナスはプラスに変えられる。自分次第で変えられる。
違う病気で療養で二週間おかゆだけしか食べられなかった後、食べたご飯が泣く程美味しかった。
きっと気持ち次第でいくらでも変われる。
みんなコンプレックスとかあると思うけど、コンプレックスがあるからこそ頑張ってそれを克服しようとしたり、他の個性を伸ばそうと努力する。それってすっごく素敵なことだよね。

自分の場合、結局原因が扁桃腺だけだとは特定できていないから、扁桃腺を切るだけで免疫力があがってオールオッケーってわけにはいかないだろうけど。でも少なくとも高熱が出にくくなることは確実なわけだし、次のツアーはよりパワーアップした形でみんなに会えるってことだよ。
「自分なんか、、、」って思う腐ってる時間を「自分だからこそ」って努力する時間に変える。
それは音楽や作品を通して、みんなに伝えたいメッセージでもあるかもしれない。

少なくとも俺は嫌いな自分が居るからこそ、そんな自分に負けないように挑戦したいって思ってる。
そしてそれは1人ではできないってことを実感してる。

長くなったけど、自分の都合でしばらく御休みしてしまうことを謝ると同時に、もっとカッコ良くなる為に必要だったんだなって思わせられるように頑張ります。
それにくよくよしてもしょうがないから、この事態をプラスに変えられる作戦を考えるのみ。
手術自体はヴォーカルにとってわりと行われてるものなので、全然心配ないです。

ツアーまでは乗り越えることはできなかったけどなんとかアルバムを完成することができました。
今まで全てのSuGを込めた作品、BLACK。最高にカラフルな黒です。

一緒にイベントに参加することはできないけど、頼もしいメンバーとファンが盛り上げてくれることを信じてます。

最後に、「立ち止まる勇気」をありがとう。

https://www.youtube.com/watch?v=UlFa49ZBoEA