日本中に衝撃が走った[秋葉原 殺傷事件]。
あの事件直後、たまたま現場に居あわせて、
一台目の救急車が来るまでの数分間とその後も、
ドクターとして懸命に治療に当たったのは徳島の産婦人科医でした。
徳島の方は地元新聞などでご存知かもしれませんが、
徳島市佐古一番町の『さいじょう産婦人科』の副院長・・・西條良香さんです。
良香(よしか)なんて、カワイイ名前なので、
女医さんかと思われそうですが、
ロックとプロレスが大好きなオッチャンお兄ちゃんです。
テレビで、その姿を見たとき、
一発でわかりました、その風貌。
そりゃそーです。
なんせ、ワイヤーママの創刊当初から誌面で応援してくれているスポンサーさんですし、先生自らパーソナリティーをしているラジオ番組にゲストで呼んでいただいたこともあります。
▼思えば6年以上も毎月連続で出稿いただいている。
テレビを見ながら、
流石だなぁ~と思いつつも、ふと疑問が。
なんでこの日、
こんなタイミングで東京におったのでしょうか???
忙しいとは思ったけど、
ついつい編集者の血が騒いでしまって、
直接センセーに聞いてみました。
センセーは、
事件前日6月7日に、
東京で分娩の研究会があって上京。
当日は、
たまたま秋葉原の楽器店を回っていたところだったらしい。
「最初はまったく現実感がなくて、映画か何かと思いました」
★以下センセーの言葉をまとめました。
●秋葉原の交差点を通っていると、
突然「誰かドクターいませんか?」
「私、医者ですけど」
「トラックが突っ込んで、人が刺されたんです!」
「ええ!!」みたいな感じだった。
●でも、冷静に装うしかない。
どうやら周りに医者は自分ひとりしかいないようなので、ここで自分がパニクッたらおしまいだ。
●現場には医療器具なんて何もない。
とにかく、できる限りの触診と打診。
●それと、とにかく「医者が来たら大丈夫ですよ」と、
呼びかけることで精一杯だった。
しばらくして、近くのケータイ屋さんが大量にタオルを差し入れしてくれて、それで縛って止血した。
●合計8人くらいを診たが、一台目の救急車が来るまで、どれくらいの時間だったかまったく覚えていない。それどころではなかった。※おまけに、こんなにテレビ撮影されていることすら気づかなかった。徳島に帰ってきてテレビ観て、自分が映ってることにビックリした。
★一番印象に残ったセンセーの言葉。
「あの場所にアキバ系の方たちがいなかったら、
間違いなく、もっとたくさんの人が亡くなっていました。」
一般の人の中で、一番熱心に治療を手伝ってくれたのは、
いわゆるオタクと呼ばれる“アキバ系”の人たちでした。
泡を吹いてしまっている人の舌を、
何も指導したわけでもないのに、
自分で引っ張って呼吸をさせたり、
何も機具が無いのを察知して、
自分のバンダナで何とか止血しようとしたり、
ケガ人の意識をなんとか留めるために、
必死で「ガンバレ!ガンバレ!」と大声で激励したり、
血だらけになりながら、
血液感染など恐れずに、自分から役割を考えて、
どんどんやってくれたのがアキバ系の人たちでした。
ちなみに、
一般の方はほとんどが、写メを撮ってました。
死にかけの人の顔を、普通に写メ撮ってました・・・。
とにかく、
アキバ系の人たちがいなかったら、間違いなくもっと死者は出ていました。
以上です。
テレビ報道では伝えられてない部分もありますね、やっぱり取材が大事。
とにかく・・・・・・・・・・・・この事件は許せませんが、
センセーお疲れ様でした、ゆっくり休んでください。といっても、産婦人科医に休むヒマなどないでしょうが。。。