昨年末。
このブログを提供している
【サイバーエージェント】さんから、
あるミッションをいただいた。
「ある本を読んで感想をブログに書いてもらいたい」というミッションである。
まぁ、根っからの雑誌編集者で、趣味は読書という“本漬け”の僕にとって、
まして、
アメブロでお世話になっている【サイバーエージェント】さんからのミッションとあれば、
断る理由などひとつもありません。
しかし!!
宅配便で届けられた本を見て、目が点になりました。。。
総ページ数533ページ、厚さ3.1cm!!
まるで枕だ!!!
ぶっちゃけ最初は
「下手こいたぁあああああ!!」という気持ちが強かったのですが、男に二言はありません。
お正月休みの合間を見て、泣く泣く(笑)読み始めました。
1日100ページ読むとして5日か・・・こりゃ正月休み返上やな・・・・と、思ったのも束の間。
読んでいくうちにページが進む進む!

¥2,100
Amazon.co.jp
この本のテーマはズバリ《社会脳》です。
そして、他者の感情を読み取って連動する「SQ(Social Intelligence)」の存在。
著者は、社会脳研究の大家であるダニエル・ゴールマン博士。
世界中で超売れっ子の行動心理学者です。
いつもラーメンやら、うどんばかり載せてるこのブログに、
いきなり《社会脳》という見慣れない漢字が登場するのも違和感ありますが、
まぁ最後までお付き合いください(; ̄ー ̄A
メチャ簡潔に言うと、《社会脳》とは、人間の脳に存在する、
他人の感情を読み取るための神経回路です。
仕事から恋愛、教育にいたるまで、どうやらこの《社会脳》が支配してるらしいんですわ。
たとえば本の冒頭には、
「人間の脳はもともと社会的にできていて、他人と係わる時、
脳は否応なしに相手の脳とつながってしまう。
脳と脳がつながることによって、人間は相手の脳に影響を与え、
自分自身も相手から影響を受ける」・・・なんて書かれているので、
ガンダム世代の僕なんて、思わず“ニュータイプ理論”を思い出してしまいました。
まさに、アムロの言う「人は解り合える」という立場と、
シャアの「ニュータイプしか信じない」立場が、この本では見事にアムロに軍配アリ!
の具体的事例が、次から次へと登場します。
だからこそ、一見、小難しいテーマですが、
実に小気味良く、最後まで読みやすかったんですよ。
たとえば、こんな事例。
●脳卒中を起こして、目と脳との連結が断たれてしまい、全盲になった患者さんがいます。
その患者さんに、○や□や△などの図形や、様々な男女の写真を見せたのですが、
患者さんは何を見ているのか全く解りません。
しかし、人間が“怒っている顔”や“笑っている顔”の写真を見せたところ、
かなりの確率でそれが何なのか言い当てたらしい。
詳しく調べてみると、この患者さんは【 眼球 → 視床 →視覚皮質 】という
通常ルートではなく【 視床 → 脳(正確には脳の左右にある扁桃体)】へ
直接ルートが取られていたらしい(これを著者は“裏の道”と呼んでいます)。
それも、裏道ルートでは、
本人が何を見たのか認識するよりも何分の1秒か先に脳にたどり着くらしい。
人は見た目が9割・・・なんてことも言われてますが、
人間の表情や態度は、こんな裏ルートをたどって、
正規ルートよりも先に脳にたどり着くとは、これってビジネスでも恋愛でも、
本当にシビアな、まさに“裏ルート”ですよね~。
また、ビジネスや恋愛だけでなく、
ワイヤーママ読者の皆さんにも興味深い“子育て”に関する事例も次々と出てきますよ。
●ネズミを使った実験
生後12時間の間に、母ネズミが子ネズミをどれくらい、可愛がって舐めて世話をするかによって、
子ネズミの学習能力とストレス耐性を左右する脳内化学物質の生成量が決まるというのです。
母ネズミが世話をすればするほど、子ネズミは頭の働きが良く、自信を持った勇敢なネズミに育っていき、
母ネズミがあまり世話をしない子ネズミは、頭の働きが悪く、恐怖に耐えられないネズミに育っていくのです。
怖いのは、あまり世話をされなかったネズミは、自分が親になっても子ネズミ
(孫ネズミ)にも世話をしないらしい・・・・・。
もちろん、ネズミをそのまま人間に当てはめるのもどうかと思いますが、
こんな事例も出てますよ。
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●【しつけのスタイル事例】
生後14ヵ月を迎えたイタズラ盛りの男の子が、テーブルによじ登ろうとしています。
テーブルの上ではランプがグラグラ揺れてとても危険な状態です。
ここでアナタならどういうしつけをします???
①はっきりと「ダメ!」と言い、よじ登る遊びは外でやりなさい、と子供に教える。
そして、子供を外に連れていき、木登りができる場所を見つけてやる
②ランプが落ちて割れる音が聞こえるまで、無視して放っておく。
そのあと、壊れたランプを片づけ、静かな声で、二度とこういうことをするな、と言い渡す。
そのあとは、子供にいっさい注意を払わない。
③怒りを込めた声で「だめ!」と叫ぶが、
厳しく言いすぎた自分を反省し、子供を抱きしめてやる。
この例は、親子の行動観察の中で再々取り上げられる、しつけのスタイルです。
これを解説しているカリフォルニア大学ロサンゼルス校の
児童精神科医ダニエル・シーゲルによると、
この①②③の親の反応によって、
子供の社会的知性はそれぞれ違った形で育ってゆくと主張しています。
さぁ、アナタはどれに近いですか?
答えは・・・・・・・・・・・・・
もちろん、結論は書店でどうぞ
。