訳の分からない涙
『君たちはどう生きるか』感想※多少のネタバレを含みます- 感想タイトル【訳のわからない涙】ジブリ映画『君たちはどう生きるか』を昨日見てきたのでその感想です。あらすじが気になる方はぜひ調べていただくこととして、私は私の感じたことを書いていこうと思います。上映中に作品に対して大きく2点、思うことがありました。①ジブリってこんなファンタジーだったっけ?②「ずっと悲しいなぁ」この2つです、順に書いていきます。まず初めに、①ジブリってこんなファンタジーだったっけ?もうね、びっくりです。映画の予備知識を持たずして映画を見たのですが、「全力ファンタジー!」でした。私はてっきり主人公の少年とアオサギがメインで話が展開していくと思っていたのですが、さすがジブリ、色んなキャラが登場してきます。私の脳内は、2個しかカプセルトイが入っていないガチャガチャの箱のようだったのに、30個ほどカプセルトイが足されたような脳内の状態になりました。箱のレバーをひねっても少年とアオサギのトイはなかなか出てこずむしろ奥へ奥へと入っていってしまって、逆に鳥やら火やら石やらが手前に出てくる感じです。久しぶりに濃いファンタジー(幻想の物語)に触れた私の頭の中には「?」がたくさん浮かびました。シーンごとに答えを求めようとするのはやめて流すようにしてみることをオススメいたします。②「ずっと悲しいなぁ」主人公の少年は戦争で母を亡くしています。その悲しみと孤独を抱えたまま物語が展開していくので作中「ずっと悲しいなぁ」と私は感じていました。作中のサントラ(音楽)から悲しみを感じました。ですが映画後半になると母を亡くした少年の「悲しみ」「孤独」がこれから生を受け、生きていくものの「悲しみ・孤独」に重なっていったような気がしています。作中では、輪廻転生、生まれる前の世界のことも微妙な色合いで描かれています。人は生まれてから生きていく中でたくさんの悲しみや孤独を味わうけれど、もし生まれる前の世界があったとするならば、生まれる前に抱えたとする「悲しみ・孤独」を生きてく中でなぞることで私たちは悲しさや孤独を感じるのかなと思いました。「喜び・楽しさ」が、生きていくことで初めて味わっていく初見の感情の数々だとするなら、「悲しみ・孤独」は私たちがすでに知っているような、傷をなぞる感情として感じているのかなと思いました。だからこそ自分やあなた様の人生は抱えた傷をなぞるんじゃなくてたくさんの「喜び・楽しさ」の初見の感情を味あわせてあげてほしい、味あわせてあげたいと自分に対して思いました。悲しみや孤独はとうの昔、遥か以前から私たちは抱えているのだから。もう悲しまないで、孤独にならないで欲しいです。長くなりましたが最後に冒頭のタイトル、【訳のわからない涙】の意味に戻りますね!映画を見終わったあとトイレに向かったのですが、向かう途中に涙が込み上げてきてトイレの扉を閉めたら泣いている自分がいました。それも、おもて上ではぽろぽろ泣いているけど、心の中では「うわ〜ん!」と大泣きしている自分がいたのです、びっくりしました。映画は感動を味わうより疑問点を解くほうに忙しかったので、まさか泣くとは思いませんでした。で、この涙の正体はなんだろうな〜と思いました。いつもの刺激(痛み)に反応して心の血抜きとして出てくる涙かな?と思っていましたが、映画を見終わってトイレで泣きながらこんなことを思ったのを思い出しました。「生まれる前を思い出した」ような感覚。映画をみて、生まれる前を記憶的に思い出したわけではありません。ですが、感覚的に生まれる前を思い出したような感覚がありました。その感情が引き金となって涙したのかな、と思います。生まれる前に触れた「悲しみ・孤独」をなぞったその感情の涙。今に感じた悲しみ、孤独が引き金になった涙じゃなかったから「訳のわからない涙」になったのだと思います。時差式の涙。最後に、『君たちはどう生きるか』この映画は頭で考えて見るのではなく、感じながら見るといいな、と思いました。視覚で得た情報を頭に送るのではなく、視覚で得た情報を全身に回して、そこから感じたものがあなた様の感想になると思います。私は「悲しみ・孤独」を抱えながら、ときにその感情をなぞりながらも、たくさんの「喜び・楽しさ」の感情を味あわせてあげながら自分と生きていきたいと思いました。ゼロにできない悲しみや孤独を同じ悲しみや孤独でなぞらないために喜びや楽しさを使ってなぞって、大切な人たちと共に。あなた様と分かち合う「喜び・楽しさ」は、きっと誰かの悲しみや孤独を優しくなぞっています。上書きしていこう。私はそう生きる。#君たちはどう生きるか#映画 #ジブリ #宮崎駿 監督#ファンタジー #映画の感想