いきなり核心?の記事ですグラサン

そして初っ端からコバナシではない‥笑

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ピアノ学習者、また、お子さんにピアノを習わせている保護者の方々、皆さんきっと大いに興味のあるトピックでしょう。

(今回の記事は
既にある程度のレベルにある方
より洗練された演奏を目指す方
アカデミックな意味でピアノを上手くなりたい方等に向けた記事になります。
「あまり暑苦しいのはごめん〜」
という方には当てはまらないので悪しからず)



では





早速ですが‥







それは、、、、













ずばり‥‥‥!!











🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉

⭐️よい先生に習う⭐️
(=よい耳を養う+よい理想を知る)

🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉

です!!!
(というか、これに尽きます)




「‥‥‥分かっとるわ」
「‥そんな身も蓋もない」


という声が聞こえてきそうですが笑


説明します☝️


まず、これに関しては多くの著名なピアニスト達が同様に明言し、
(生来の圧倒的な才能を持つ、世界的ピアニスト達の口からも
「よい先生との出会いがあった」
といった言葉はしばしば聞かれます)
例えば、数年前の某国際コンクールで優勝したAピアニストが同質問に一言
「いい先生を見つけて」
と言い放ち、それに対するネットの冷ややかな反応に僕は笑ったものでした笑


また、かの有名な韓国人ソプラノ sumi jo 氏も某インタビューで次のように答えています。

Q.歌が上手くなるには?
A.よい耳を持つこと
と。

つまり、良し悪しを判断する耳を養え、と。
これは、音や音楽自体の質、それから勿論、テクニックを含めた身体感覚も含んでいると思います。
(歌の場合は特にそうで、歌手は最もアスリートに近い音楽家です)


人の耳というのは、能力的には未開発の部分が多く、意外に使われていない=つまり未だあまり開いていない状態なのです。
訓練することでかなりその能力が開発されます。
その結果、
例えば多声音楽=ポリフォニー(例えばバッハの5声のフーガ)や難易度の高いエチュード等を鮮やかに弾く、またはシンプルなメロディを美しく弾ける
といったことが、耳の欲求により実際的に処理・演奏が可能になります。
これらは、手も勿論ですが、一番の要因は耳の能力の開発に依ります。

他にも面白い例では、音楽家は日常音を割と取捨選択が出来る(意識的に雑音から意識を外せる)人も多いですね💡



話を戻すと、
この
理想(質の良い音楽を知ること)
耳(判断できること)
こそが音楽演奏においては全てなのです。


音楽演奏とは身体感覚と耳(脳)の共同作業。
それらをコントロールする大元になるのが、我々の中にある価値観(理想)となります。
結局我々は、有意識・無意識に関わらず、
価値観(理想)よって音(音質・音色)を選び更には各人の学びによって培われた審美眼やセンスによって音楽自体の質(=全ての細部)が決定されます。
これら全てが“演奏”を形作るのです。

そういう意味では、演奏はまさしく口移し的な伝承のようなものでもあり‥

特に初期の生徒、というか、かなりのレベル(音大生等)の学生でも、教師の耳や価値観がそのまま生徒の耳となり価値観となる、といっても過言ではないでしょう。


ここまでで、いかに教師の役割が大きく、また、大事かお分かり頂けるでしょう。
(特に、土台作りの時期が大切です)


これが、
“ピアノが上手くなるには?”
への1つの答えです。
(もう1つの答え、【練習】については別の記事で書きます)




では、
《上手くなる》
とはどいうことか
について考えていきましょう。


そもそも、
《上手くなる》
それは複合的な要素の組み合わせで
『上手くなりたいから上手くなれる』
というような、一足飛び的なものではありません。(やや変な言い回しですが)

(『人を感動させたい』も同じですよね。
演奏を提供する側は、その【実】を分かっていなくてはなりません
演奏にまつわるあらゆる要素を磨き、それら全てが組み合わさった時、そして、各要素を十分に満たした上でハートの充実が伴って初めて、それが叶う、かも知れない程度のもの。
まあ
【演奏で人の心を動かす】
なんてのは実際にはほぼ不可能なほどに大変です。

さらに言うと、
【いい演奏がしたい】
とか
【人を感動させたい】
なんてのは、狙うとほぼ100%失敗しますけどねー笑



『上手い』
に含まれるものは、ザッと思いつくだけでも
譜面への忠実さ、音のよさ、フレージングの自然さ、豊かな歌心、適正なアゴーギク・デュナーミク、精緻なテクニック、センス=バランス感覚、メンタル‥
これら一つ一つが向上して初めて
『上手くなった』
と言えるのではないでしょうか。


人がある演奏に対してポジティブな印象を持つ時・または何かしらの成長を感じる時、そこには自然な球体(=感動や説得力自体だけ)のようなものを感じているはずです。
(分析や言葉が入り込む余地はない)

ところが、ある部分だけが突出したような歪な演奏に対しては真っ先に、
「〇〇はいいが、✖️✖️はなぁ‥」
といったマイナス面を、言語化した上で感じてしまいます。
(または、「下手くそだなぁ、拙いなぁ」とか)




冒頭の
「いい先生に習おう」
に戻りましょう。

上記の全てを手助けするのが教師の役目なのです。
(結局のところ芸術性や才能は教えることは出来ませんが、しかしその扱い方や方向性に関しては、示し・導くことは出来ます)
しかし、1人の教師が全てをカバーできる例は多くないので、最近はチーム育成のような形が主流になってきていますね。
(昔は、自分以外の先生禁止!が多かったようですが)
僕自身も沢山の先生に師事しましたし、ピアノ以外にフィンガートレーニングのレッスンにも通っていました。


音楽演奏はスポーツの分野と同じく、よほどの天才以外は教育が大きくモノをいいます。
(繰り返しますが、天才は別。
どこで何をして誰に習おうが習わまいがモノになっていける、かな?)
さらに、音楽はスポーツとは違いフィジカルとメンタル(+ヘッドワーク)が実際的に6:4くらいなのでより話は複雑になります。
(ロシアの巨人、リヒテル(※1)のような例は本当に稀なのです)

よって、教師はこれらを何となく
「歌って〜」
「スタッカートで〜」
「音外さないで、間違えないで〜」

アバウトに言うだけでは足りません。

単純な例でも、
深い音とはどいう音なのか?どうやったら深い音が出るのか?タッチは?または楽器にどうアプローチするとよいのか?
ピアノで歌う、とはどういうことなのか?声で歌うこととの違いは?
(特にアジア人は歌とルバートを混同してる例が本当に多い‥。生来のリズム感によるものだと思いますが‥。これについてもいつかきちんと書きたいと思っています)
等々


こういった音楽演奏の秘密、身体性や耳・楽器の機能等の面からも理解し、説明ができなければなりません。


上記の感想程度のような声かけは、はっきり言って誰にでも言えるのです。


勿論、方法論だけに留まらず、音楽自体についても同様に理解と信念を持っていないとならないでしょう。
これについては、僕の恩師の1人がインタビューで次のように答えています。

‥前略
アリエ・ヴァルディ先生から聞いた言葉を、僕はよく披露するのですが、それは、「飛べない鳥に飛び方を教えるのも必要だけど、それは重要な仕事ではない。飛び方を教えるのではなく、空を飛んだ時に見える景色が、どんなにすばらしいかを教えるのが先生だ」というものです。これが、僕が肝に銘じていることです。その方法の一つが、先生が模範演奏してあげることです。「こういう音楽になるんですよ」って、飛び上がった後に見える世界を示してあげるんです。具体的な飛び方を教えるのも大切ですが、飛び方だけ教えるのは、先生の役割を十分に果たしているとは言えません。むしろ、自分で飛び方を考えれば、自然と飛べるようになると思うんです。そこで、モチベーションを与えることを、教える立場の方たちには大事にしていただきたいですね。だから演奏してあげることは、すごく重要なんです。つねに、すばらしい世界を見せてあげるためには、先生も練習や勉強が欠かせません。そういう意味で、自分自身も、とてもいい練習になっていますね。
(PSTAホームページより引用)

‥これ以上の説明は不要ですね。



教師として力がある(つまり分析的にものごとを捉えられる)のは、不器用だが努力や試行錯誤によってある程度のレベルに到達した、というタイプが多い気がします。

ここで大切なのが、
自身の学びによって深い理解を得た教師
であるということです。
それならば、たとえ自身が演奏で示せなくても生徒は教師からの助言により、自らよいものを掴んていくでしょう。
(多くのスポーツ、例えばフィギュアスケートなどもそうですよね。コーチ陣は4回転は跳べません)
(また、以上のような理由から
名選手=必ずしも名教師ならず
の原理が音楽の場合も当てはまる場合は多いです。それに、多くの才能や肉体条件に恵まれた演奏家、特に演奏だけで生活しているようなレベルのピアニスト達は、低次元な意味での“弾けない”とは無縁なので、生徒の問題や解決策が分からないことは多いのです‥。
ただし、彼らは、仕上がった曲をより高次元へ引き上げる、ということは得意な場合が多く、マスタークラスなどで習うのは良いと思います。)

いずれにせよ、教師がバッと音楽を実際に音で示し、聴かせられる方がやはりベターだとは思います。
(これもよく聞かれる質問ですが、2台ピアノのある教室はそういう意味では有利ですね)

生徒は聴くことから多くを得て、教師の実際の音・音楽性から、言葉より多くを学び飛躍的に成長する可能性は大です。

なんせ、音楽は耳が全て👂

(理論を)『知っている』者より
『出来る』者が偉い

からです。


今回は主に
教師について
になりました笑


しかし、今回のトピックはどんな目的やレベルにも当てはまることなので、とにもかくにも
よい先生につきましょう!
(実際には、自身のタイプや相性、教師の人間性が本当に大切なわけですが、今回はそこはあえて割愛しました)

では、
実際にどうやってそういった教師を探すか?・いかにして出会うか?
についてはまた後日。


大分長くなったので、このあたりで。


次回以降も
“ピアノが上手くなるには?”
にまつわる各トピックを拡げ、掘り下げていきます。(‥長くなりそう笑)


※1.リヒテル:
ロシアのピアニスト。
ほぼ専門教育を受けないまま世界最高峰の音楽院に入学し、最高峰のレッスンをいきなり受け、その後デビュー、しかも生涯にわたって演奏活動を全うした
という、通常では考えられないコースを辿ったピアニスト

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