日本のアイヌとアフリカのピグミー | 竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

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三和 導代 です。

 

今週末は1冊の本を読んでいました。タイトルは、「コンゴ共和国マルミミゾウとホタルの行き交う森から」

出版された本です。著者は西原智昭氏で京都大学大学院を出られた、実に行動的な方で1989年から25年以上、コンゴ共和国やガボンなとのアフリカ中央部の熱帯雨林地域にて、野生動物の研究調査と保護に尽力されてきました。

 

もちろんまだバリバリの現役でいらっしゃいます。まもなく2度目のコンゴ共和国の熱帯雨林への出発が迫りましたので、西原先生の本を拝読させていただいたのです。実は西原先生とは10年ほど前にコンゴ共和国からの一時帰国の際に、会社までご足労いただき、いろいろお話を伺ったことがあります。

 

まさに実践派の方で大学の肩書は全て捨てて、現地に入り国際保全NGOであるWCSでずっと活動をされていらした方です。

 

さてそんな西原氏の本の中にアイヌとピグミーについて言及されていらっさいます。ピグミーはコンゴ共和国の先住民で、私も以前より非常に興味があり、カメルーンでは3泊4日テント泊にてピグミーの村に滞在させていただいた経験があります。予想を超える世界でした。

 

同じ先住民同志、私も実は西村氏を同じ印象を受けていましたので、今日はとても驚きを持ってページを進ませていた来ました。一部ですが、西原氏の著書から引用されていただきます。

 

「自分がいまさらにアフリカの地で直接身近に関わっている森の先住民とアイヌとを想い比べ始めたのも、決して不思議ではなかった。異なる大陸に住む、そして全く異なる歴史的背景や自然環境を持つ、アイヌとピグミー。しかしそこには多くの類似点がある。

両者が森という自然界に強く依存しながら狩猟採集を生業としていたこと。原則的に、狩猟・漁労は主に男性の仕事、採集や裁縫などの家屋の中での作業は女性の仕事といった男女分業体制。アイヌの場合は日本本土の和人から、森の先住民の場合はバンツーという農耕民から、物々交換などによる経済交流だけでなく差別・迫害・搾取や労働の強制があったこと。そして僕に同じような印象をもたらした歌と踊り。・・・・・・・」

 

いや、私も彼らの歌と踊りを通して、とても西原氏とダブル思いがありましたので、とても近親感を持ちました。おそらくこの感情は実際に体験してみないとお分かりいただけないかとは思いますが、大自然の中での営みを続けてきた先住民からは多くの学びがあるのです。私たちは日本ではアイヌの人々ですが、世界中の先住民族からは共通した学びを現代人は得ることができるのです。