原田マハ『楽園のカンヴァス』
アートはこんなにも情熱的でドラマがあるのか?!
「アート」って、こんなにもドラマがあって面白いのか!?と驚かされた。
ルソーの『夢』に酷似した『夢をみた』、これは本物なのか?という謎解き対決。
そして、手がかりは7章からなるある物語。
もう秀逸すぎる。
その物語からは、どんな経緯で?どんな時代や背景が?がストーリーから見えてきて、この絵に込められたものが匂いたってくる。
ルソーやピカソの関係性もなかなか熱いものがあるんだなという発見も。
そして、それぞれつながっているもの(美術館の監視員とか、絵が生きているという感想などなど…)が、最後カチッとハマったのを感じて、静かに興奮してしまった。
余韻が今までにないくらい長く続いた。
すぐに2周目に入って、これはこーだったんだと噛みしめながら読むと、また違った面白さがあり、何回読んでも楽しめる作品だなと心から思った。
美術って、アカデミックで近寄りがたい印象があったけど、本物の絵を見てみたい、感じてみたいと思えるキッカケになった。