あなたは繊細さん?
私は弱繊細さん!
というわけで久々の実用書です。この本は中田敦彦のYouTubeチャンネルでも紹介されるなど、各メディアを騒がせた一冊なので、ご存じの方も多いかもしれません。「「繊細さん」の本」をご紹介します。
50万部も売れたベストセラーですね。
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ちなみにここでいう「繊細さん」とは、「HSP気質」の人のことです。
HSPとは生まれつき感覚が過敏の人で、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念です。ですがこの本ではあえて一貫して「繊細さん」と呼んでいます。非HSPは「非・繊細さん」。
この本では、そんな「繊細さん」が「非・繊細さん」主体の社会の中でどう生きていけば心地よく過ごせるか、のノウハウが書かれたものです。
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たとえば、非・繊細さんが主体のこの世界には、繊細さんにはしんどい刺激に満ち満ちています。繊細さんにしてみれば、普通のこの状況がしんどいわけです。
刺激から身を守る方法として、過敏な感覚ごとに対処法が書かれています。
[視覚過敏の人]
・メガネやコンタクトの度を落とす
・サングラス、伊達メガネを活用する
・あえてフレームの太いメガネをかける
などで、視界に映る不必要な情報をブロックしていくことが基本です。
[聴覚過敏の人]
・ノイキャンイヤホンにする
・耳栓をする
・イヤホンで好きな音楽を聴く
ちなみに私も聴覚過敏気味なので、ノイキャンイヤホンは手放せません。
[肌感覚が敏感の人]
・肌の露出を減らす
・心地よい素材のものを選んで身につける
・お守りを身につける
他にも、ネガティブな刺激を撥ねつけるために暖色系の色を身につけるというユニークな方法も。
[嗅覚が鋭い人]
・マスクする
・いい匂いのものを身につける
・アロマペンダントをつける
そう思うと、このご時世だと少し生きやすくなったのかな、とも思います。マスクをしていても不自然じゃない、という状況はいくらか助かりますものね。
[味覚の鋭い人]
・刺激物、添加物を避ける
知り合いにも「ジャンクフードを食べるとお腹が痛くなる」という人がいました。こういう方も、私たちが思う以上に多いのかもしれませんね。
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他にも、繊細さんのほとんどが苦手とするであろう人間関係の悩みや心地よい居場所作り、繊細さんだからこそ持つ強みの活かし方などが書かれています。それぞれ章立てになっているので、必要な部分を読んで参考にするのもいいかもしれませんね。
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そしてこの本の大事なポイントとしては、非・繊細さんが繊細さんの気持ちをわかってやれるきっかけになれること。
むしろ非・繊細さんこそが読んで、繊細さんがどんなことに困っているのかを知ることができれば、互いに歩み寄ることができるのではないでしょうか。
例えば、ほんのり聴覚過敏の私でも、肌感覚の強い人の気持ちはわかりませんでした。それに私はすごく繊細というわけでもないので、彼らがそこまで人に頼れず抱え込んでしまう理由も、この本で初めて知りました。
このように、読んで初めて繊細さんの気持ちを知った人は少なくないはずです。
なので、繊細さんだけでなく、非・繊細さんも、手にとって一読してほしい一冊でした。
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余談ですが、この本をきっかけに「HSP」を「繊細さん」と書く本が多く出版されました。
この本のような単行本はちょっとハードル高いな、と足踏みしている方は、とりあえず文庫で「繊細さん」モノを探しみてはいかがでしょうか。良質な本もたくさんあるので、その使い方もおすすめです。
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以下リンクです。
内容
「まわりに機嫌悪い人がいるだけで緊張する」「相手が気を悪すると思うと断れない」「疲れやすく、ストレスが体調に出やすい」「細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる」そんな「繊細さん」たちから、「人間関係も仕事もラクになった!」と大評判。予約殺到の「HSP(とても敏感な人)専門カウンセラー」が教える初めての本!