頑張れ床
新年一発目だったか覚えがありませんがごきげんよう。
ところでみなさんは、何冊くらい本を持っていますか?
あの有名な齋藤孝さんは「本くらい1000冊単位で持ちやがれ学生ども」(意訳)とおっしゃっておりましたが、読書家の方なら100冊くらいですかね。漫画もお持ちなら500冊くらいありますかね。
ちなみに私はこないだ2000冊を突破しました。家族の本を加えるともっとあります。
というわけで(?)、個人的にある危機感が出てきました。
これ、床大丈夫か?
一応鉄筋コンクリートのマンションに住んでいるとはいえ、今後実家を出ていき一人暮らしをする予定の私。この大量の本(しかも京極夏彦さんのあのシリーズ含む)に耐えてくれる安アパートがあるのか。そもそもどのくらいまで耐えられるのか。今回、お勉強してきました。
そう。西牟田靖さんで「本で床は抜けるのか」です。
シンプルながらなぜか怖い表紙。
さてこちらの本。SNSで自宅の本の有様をアップした著者に寄せられた「床、抜けそうだね」という心無いコメントから、本で床をぶち抜かない蔵書ライフを探求することになったノンフィクションです。
こちらの本に出てくる蔵書家は多種多様。毎回トラックで本を買い付けたという伝説の蔵書家・井上ひさし氏の蔵書の行方や、ウン万冊という蔵書に囲まれ往生した草森紳一氏の壮絶なる死に様、「本を裁断してスキャンする」いわゆる「自炊」の大変さと悲しさやるさせなさ切なさ、ぶっちゃけ電子書籍はアリなのか議論、そしてなにより、夢のマイ書庫設置についてのアレコレなど、蔵書家がたがたには決して他人事でない切実なことが書かれています。
実のところ、現在はゴリゴリの紙の本(しかも購入派)の私ですが、少し前まではKindleを愛用していました。KindleUnlimitedに登録して、1日5冊とか読んでましたね。ここまでKindleを楽しんでるヤツいるの?と鼻高々になるくらい使い倒しました。
ですが、この本にも書かれているんですが、電子書籍って、読み終わったら忘れちゃうんですよね。
自炊したところできっとその本は読むことはないですし(とこの本に紹介されている人々はおっしゃいます)、現物が手元にある方が記憶に残りやすい。実際私は本を溜め込むようになってぐんと覚えがよくなりました。今まで読んだ端から忘れるという贅沢な読書ライフを送っていたんですよね、お恥ずかしながら。
実際問題どうすれば床は抜けないのか。以下この通り。
・鉄筋コンクリートの丈夫な家に住む
・1階であれば抜けても迷惑はほとんどかからない(と思われる)ので1階に住む
・本を処分する
・本を電子化する
・マイ書庫を建てる
・そもそも買わない
こんな感じです。いかがでしょうか。
ええ分かってます。どれも難しいんですよ。住まいを変えるのは現実的じゃないし、本は手放せないし、バラバラにするのは心が痛むし、マイ書庫を建てるカネがないし、放っておくと本は増えるし。
でも、のっぴきならない事情になれば、やはり自炊が一番ですかね、悲しいですが。
余談ですが、KindleUnlimitedもかなりオススメです。電子書籍に慣れた方は登録した方がお得です。
著作権の切れた本やKindleオリジナル本はもちろん、今流行っている本や漫画、ラノベも期間限定で読めたりするので、「買うほどじゃないけど気になってるんだよな……」という本も通読できちゃうわけです。すごい!
今まで私が期間限定で読んだものは、DaiGoさんの著作や「リゼロ」シリーズなど多岐にわたります。常設でもラインナップ豊富ですのでぜひぜひ!
と、結局紙の本派なのか電子書籍派なのか分からない終わりになってしまいましたが、今回はこのへんで!
以下リンクです。
内容
「こんなに部屋中本だらけだと、床が抜けるのでは?」大量の本とともに木造アパートの2階に引っ越し、「床抜け」の不安に襲われた著者は、解決策を求めて取材を開始。「床抜け」体験をエッセイに書いた井上ひさし、大量の本に囲まれて遺体が見つからなかった草森紳一、乳がん闘病をきっかけに蔵書を捨てまくった内澤旬子……。床が抜けてリフォームした人、蔵書をまとめて処分した人、私設図書館を作った人、等々を訪ね歩き、「蔵書と生活」の快適な両立は可能か探る。愛書家必読のノンフィクション。解説・角幡唯介