幅広作家さん
だと思う作家さんが何名かいらっしゃいます。
今回はその一人をご紹介します。
ところでみなさん、書くのが難しいジャンルの小説ってなんだと思いますか?
ミステリ?ーーもちろん難しいですね。感動もの?ーー情に訴える作品も難しいかもしれませんね。イヤミス?ーー書く方が精神力持っていかれそうですね。
実は、どれも違うんです。
難しいもの。それは、
コメディ
なんです。
そうなん?適当なノリで書けばいいから楽ちんじゃね?とお思いかもしれませんが、思い出してください。
文化祭のクラスメートの漫才
ひえっ…
考えるだけで背筋ムズムズしません?あの、自分たちだけが面白いと思ってる内輪ネタ、自己満足。それを見せつけられているだけの地獄の時間。これ、文化祭補正がかかってるから地獄とまではいかないように見えるけど、普通の路上でやったら誰も立ち止まらないよぉ……というクオリティ。
それゆえ、コメディが書けるかどうかで、作家さんの筆力が決まると言っても過言ではないでしょう。
というわけで、今回ご紹介する作家さんは、七月隆文さんです。
七月隆文さんは京都精華大学卒業のライトノベル作家さん。「僕は明日、昨日の君とデートする」にて京都本屋大賞を受賞しました。
代表作は「天使は奇跡を希う」や「ケーキ王子の名推理(スペシャリテ)」などかあります。
「僕は明日〜」(通称「僕明日」)と「天使は奇跡を〜」は、ざっくり言えば感動ものです。「僕明日」は、福士蒼汰さんと小松菜奈さんが出演者した映画が記憶に新しいですね。
「天使は奇跡を〜」は、表紙と口絵を田中将賀さんが描かれています。田中将賀さんと言えば「君の名は」や「とらドラ!」が思い浮かぶのではないでしょうか。
「ケーキ王子〜」は、ケーキにまつわるミステリを扱った胸きゅん作品です。スイーツ大好き女子高生とイケメンのケーキ王子との恋模様が非常に甘酸っぱいので、キュンキュンしたい方におすすめです。
ここまで前置き。
それで、今回ご紹介する本はこちらです。
「俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件」です。
正統派美少女ラノベ
に、見えるでしょ?
イラストを手がけるのは「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」などを手がけた閏月戈さん。さすが可愛い女の子を描かせたら一級品です。
ざっくりあらすじを書きますと……
俺(神楽坂公人)が、お嬢様学校の精華院女学院に「庶民サンプル」として拉致られてしまった!
伝統と格式の中で蝶よ花よと育てられたお嬢様に弄ばれる公人の運命はいかに!
みたいな感じです。
だがしかし、この本はあらすじを読んだだけでは面白さなどほとんど伝わらないのです。
無理くりに一言でこの作品を言い表すなら、
やりたい放題

ですかね。
マッチョと公人のBL(?)あり、ダンディ坂野あり、カップラーメン試食会あり、お茶会あり、モロ○ンあり、便所飯あり、あげぽよ⤴︎ あり、キャッツファイトあり……自分で何を言っているのか分からなくなってきました。
そもそも学校の名前だって出身大学のもじりですからやりたい放題ですよね。
というわけで、「僕明日」で泣いて「ケーキ王子」で胸きゅんした方にこそ、最後のシメとして読んでいただきたいのがこの作品。
もちろんヒロインたちも可愛らしいので、そちらにも注目してくださいね。
ちなみに24日には七月隆文さんの新刊「100万回生きたきみ」が角川文庫から発売になります!楽しみですね!
それではこの辺で。アデュー!
以下リンクです。
内容
「あなたは、我が校の“庶民サンプル”に選ばれました」ごく平凡な高校生・神楽坂公人は、ある日突然、『清華院女学校』に拉致されてしまう!伝統と格式あるこの学校に通うのは、名家の令嬢ばかり。おまけに外の世界に出たこともなければ、同世代の「男」を見たこともないという超絶箱入りっぷり。異性と世間に免疫をつける教育のため、「庶民サンプル」として選ばれた公人だったが、ケータイ、ゲーム、漫画すら知らないお嬢様たちにとって「庶民」は憧れの存在で…!?いきなりお嬢様にモテモテ生活スタート!ハートフル学園ラブコメディ。