そして若気の至りは続く
突然ですが、みなさんには若気の至りはありますか?
「ない」と答えた方、嘘をつくのはよしましょう。ない人間なんかいないのです。きっといないのです!若さ故の過ちは誰にでもあるのです!
さて、今回のテーマは若気の至り。ご紹介する本は原田宗典さんの「スバラ式世界」です。
原田宗典さんといえば彼の妹さんは原田マハさん。兄妹ともに小説家とはすごいですね。
ちなみにこの本、何冊かシリーズが出ておりますが、今回ご紹介するのは第一作目です。二作目三作目は機会があればご紹介しますね。
とは言うものの、原田宗典さんほどの人間にも若気の至りなどあるのでしょうか。
あるんですなあ、これがまた。
例えば、天津甘栗が食べたいあまりに創作ダンスを延々披露した年少時代。
女の子のパンツを前に「知らんぷり横目ギロギロ作戦」を決行した思春期。
エッチな気分になるツボにまんまと騙された初デート。
外国にて、「胸揉み・アラーダ」と命名された若かれし時。
これだけでもう濃ゆいのですが、まだまだこの本にはいろんなことが書いてあります。
そして我々は「痛々しくて見ていられない」と目を覆いつつ「でも私もやったなあ……」と涙を零しつつ思い出を懐古するのです。
ちなみに私、この本を初めて読んだときは厨二病真っ盛りのときでした。
そのときは「やはり人間は愚かなもの……。所詮やつらは下等生物にすぎなかったのだ」と謎の高次元視線で睥睨しつつ邪眼を封じ込めていたので、この本の本当の良さを見つけることができませんでした。
そう、この本は苦くて酸っぱい青春時代を終えた大人になってから読むのがいいと思います。
そして他人事だと笑いつつどこか苦渋を滲ませた顔で読んでくださいね。
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