よく、「いいですか?」と尋ねられます。

「○○(名詞・体言)で、いいですか?」
「○○して、いいんですか?」
「○○した方が、いいですか?」
「○○しても、いいですか?」

と、いろいろとあるのですが、
この“いい”とは一体何なのか、
その正体を分析しましょう。

① 好ましい結果をもたらす
② 正しい、倫理的
③ 許可して欲しい

という3つの解釈ができるのですが、
実際は、ほとんどの場合が
③ 許可して欲しい
であるようです。

「○○でいいですか?」に対し、
私はいつも「わかんなーい」と答えます。
その反応を見ると、③であることが顕著に分ります。

・笑いながら、「じゃあ○○にします」
・困惑して「どうすればいいんですか?」
のどちらかがほとんどです。
前者は許可を得ることを諦めてリスクを負う覚悟を決めたセリフで、
後者は相手の許可が出る選択を求め続けているセリフです。


自分の行動に対して相手に許可を求めるというのは、自分が出した選択・決断・理論に対する責任・やリスクを相手に委ねるという意味です。

この「いい」を常日頃使っていると、リスクを負う感覚が養えません。
リスクを負った時に初めて、潜在能力、実力以上の力が出ます。
自分が責任者になったときには、リスクを負えなくなります。
残念なリーダーによくいる、責任を負わないタイプの典型ですね。

リスクを負わないという選択をし続けることは出来ません。
自分の人生のリスクは、自分でしか負えないからです。

リスクなくして、リターンはありません。
リスクが大きければ、リターンも大きい。
幸福・人生の成功という大きなリターンが欲しいなら、大きなリスクを負うしかないです。

もし「いいですか」を連発していたら、
知らず知らずのうちにあなたは人からの期待感を失っているかもしれません。
「いいですか?」という言葉には、そんなリスクが伴っています。