安倍談話のこの部分は明らかに間違ってます。
「満州事変、そして国際連盟からの脱退。日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。」
「国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした新しい国際秩序」とは?
「新たな国際秩序」というのは第1次大戦後の国際連盟規約(1919年6月締結,20年1月発効)と戦争抛棄ニ関スル条約(不戦条約。1928年8月締結,29年7月発効)による人類史上初めての自衛戦争を除いた戦争禁止の秩序なのですが、それで「壮絶な犠牲」で出るとはどういうことでしょうか?
「侵略戦争禁止の新しい秩序で、壮絶な犠牲」という歴史観は、戦前に戦争を推し進めた政治家や軍人の思想、「新たな植民地獲得のための侵略戦争が禁止されたら、日本のような遅れて来た国は、すでに植民地を十分に持っている欧米に対して、経済的に従属する地位に落とされる」という思想と同じなんじゃないですかね。
マスコミは、「壮絶な犠牲」とは何なのか、記者会見で聞いた方がよさそうですね。
「進むべき進路を誤り」と言っているものの、全体的には、やむを得ない戦争だった、と言っているのも同然の胡散くさい文章です。