子供の臓器移植 | T-MOTOの日曜映画

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日曜日のショートムービー製作

15歳未満の臓器移植が法改正により認められてからの5年間で、実際に日本で15歳未満の移植が行われたのは6例のみ。アメリカでは年間300例ですが、二倍の人口を考慮に入れても桁違いに違います。

心情的にはなかなか移植をしようという気にはなれないという日本の風潮の方が理解できます。
自分の娘だったらと想像すると、なかなかリアルに想像できないのですが、世界が終わったような気持ちになって、移植とかその他のことには頭が回らないんじゃないかと思います。

6例目で亡くなった娘さんの臓器提供するご両親のコメント

 私どもはこれまで娘の回復を期待し見守って参りましたが、辛(つら)く長い時間を経て、残念ながら脳死状態であり、回復の見込みがもはや無いことを受け入れるに至りました。向かう先は死、という状況の中、臓器提供という道を選択した理由は以下の通りです。

 娘は進んでお手伝いをしたり、困っている子がいれば寄り添って声をかけてあげるような、とても心の優しい子でした。臓器提供という形で病気に苦しむお子さんを助けることに、娘はきっと賛同してくれると信じています。こうして娘が短い人生の最期に他のお子さんの命を救うことになれば、残された私どもにとっても大きな慰めとなります。

 そして、もし我が子が臓器移植でしか助からない疾患を持って生まれてきていたら、私どもも臓器提供を必死に待ち望んだことでしょう。しかし臓器提供をする人があらわれなければ、それは叶(かな)いません。人はいつどちらの立場に立つか分からない。だからこそ、娘は今、臓器提供が可能な立場にいるのであれば提供しよう、と考えました。

 これまで全力で治療して下さった医師の皆様、愛情をもって娘を日夜お世話して下さった看護師の皆様、この困難な時期に私ども家族を支えて下さった多くの方々に、深く感謝申し上げます。そして、娘の臓器を受け取って下さる方々の回復を心よりお祈りいたします。